
SERP調査で13軸を分解したところ、メーカー軸は販売業者とメーカー公式が押さえており、構造的に取りにくいため狙わない、という結論になりました。ブランド名だけの検索には、その商品を売る側の情報が並びます。買取店が同じ語で正面から競っても、置ける情報の量で負ける形になります。
同じ調査で、上位3ドメインの合計シェアは全体で59.1%あるのに、軸ごとに分解すると最高でも36.2%止まりでした。つまり全体を1社が押さえているのではなく、軸ごとに別の会社が薄く取っています。ブランド軸は例外的に、既存の強い事業者がはっきり存在する軸だということです。
取りに行くのは、ブランド名に語を足した層です。 3語の掛け合わせは7%、4語は13%しか押さえられておらず、規模は3語で約144,000、4語で約3,000,000でした。ブランド名に型番、状態、付属品の有無、エリア、受付方法を掛けると、この層に入ります。
この判断は中古車で確認した構造にもとづいています。貴金属・時計・ブランドバッグ・ホビーなど他ジャンルで、同じくメーカー公式が強いかどうかは検証していません。自社のジャンルで軸別に分解した数字を作ってから、ブランド名単体を狙うかどうかを決めてください。
ブランド別ページは、扱いたいブランドから作るのではなく、実際に買い取れているブランドから作ります。判断材料は自店の中にあります。古物営業法第16条は、取引の年月日、品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、第15条第1項でとった確認措置の区分を、取引の都度帳簿等へ記載する義務を定め、第18条第1項により最終記載の日から3年間の備付けを義務づけています。
したがって、どの店にも3年分のブランド別実績が必ずあります。 件数の多い順、金額の大きい順、回転の速い順に並べれば、着手順はそこで決まります。件数が0のブランドのページを先に作ると、掲載する相場も実績も無い空のページになります。
第16条の「古物の特徴」の記載を、ブランド名・型番・状態・付属品まで具体的に書く運用にしておくと、そのままページの生成キーになります。記載が「バッグ1点」で止まっている店は、ここを直すところから始めてください。帳簿の粒度が、そのまま作れるページの粒度になります。
読み手の層も参考にできます。環境省の消費者アンケート(2024年)では、過去1年間にリユースショップ・中古品販売店の店頭で購入した人は11.2%で、40代が最多の15.1%でした。フリマアプリでの購入は12.7%で最多ですが、10・20代が20.8%、60代以上が8.0%と世代差が大きく出ています。売却側では、リユースショップ・中古品販売店での売却が14.3%、フリマアプリでの売却が9.9%です。これらは購入・売却の経験率であって、ブランド別の需要ではありません。 ブランドごとの優先順位の根拠には使わないでください。
SERP調査でボディタイプの軸を14%取っていた事業者は、車種ページに相場・買取実績・グレード・型番・年式検索まで持っていました。文章量ではなく、ページに載っている部品の構成がそのまま占有につながっていた例です。ブランド別ページも同じ考え方で組みます。
載せる部品は、そのブランドの買取価格帯(状態区分ごとの範囲)、そのブランドの買取実績(1件ごとの記録)、型番・品番の索引、状態区分の定義、付属品の有無が価格に与える影響、受付方法(店頭・出張・宅配)、査定の所要時間です。ブランドの歴史や商品の紹介文は、売り手が探している情報ではありません。
型番索引が中心部品になります。売り手はブランド名だけでなく、刻印や型番、シリーズ名で検索します。型番の一覧から個別ページへ降りられる構造にすれば、ブランド×型番の2語、ブランド×型番×状態の3語、ブランド×型番×状態×エリアの4語まで、同じデータから生成できます。
件数の少ない型番は、金額を出さずに一覧への導線だけを置くか、公開しない設定にしてください。データが薄い組み合わせを金額つきで自動公開すると、裏づけの無いページが機械的に増えます。相場と実績の作り方は、それぞれ「買取相場ページの作成」「買取実績ページの作成」で扱っています。
| ブランド別ページの層 | 掛け合わせ | SERP調査で見えた占有 | 載せる部品 |
|---|---|---|---|
| ブランド名単体 | 1語 | メーカー軸は販売業者とメーカー公式が押さえており構造的に取りにくい | 型番索引への導線。正面から競わない |
| ブランド×買取 | 2語 | 上位帯が固まりやすい層 | 状態区分ごとの価格帯、受付方法 |
| ブランド×型番 | 2〜3語 | 3語の掛け合わせは7%。約144,000規模 | その型番の買取実績、付属品の影響 |
| ブランド×型番×状態 | 3語 | 同上 | 状態区分の定義と、区分ごとの実績 |
| ブランド×型番×状態×エリア | 4語 | 4語の掛け合わせは13%。約3,000,000規模 | 持込先・出張範囲・受付時間 |
| ブランド×付属品の有無 | 3語 | 同上 | 箱・保証書・純正部品が価格に与える影響 |
| ブランド×真贋・鑑定 | 2〜3語 | — | 確認措置(第15条第1項)と、不正品の疑いがある場合の対応 |
ブランド別ページを作ると、そのブランドを持ち込む人が集まります。集客の設計と同時に、受け入れる側の体制を考える対象になります。警察庁の公表によれば、令和7年中の古物商による不正品申告は総数129件で、区分別では道具類37件、時計・宝飾品類31件、機械工具類22件、書籍17件でした。上位3区分で90件と、全体の約7割を占めます。
写真機類と金券類は0件でした。ただしこの0件は「申告に至った件数が0だった」という意味であり、その区分が安全だという意味ではありません。 申告は古物商が不正品の疑いを認めたときに行うもので、持ち込まれた件数でも、被害の件数でもありません。
古物営業法第15条第1項は、買受け等をしようとするときに相手方の真偽を確認する措置をとる義務を定めています。住所・氏名・職業・年齢の確認、本人署名のある文書の交付を受けること、認定を受けた電子署名つきの電磁的記録の提供を受けること、これらに準ずる国家公安委員会規則で定める措置のいずれかです。第15条第3項は、不正品の疑いがあると認めるときに直ちに警察官へ申告する義務を定めています。
第15条第2項により、対価の総額が国家公安委員会規則で定める金額未満の取引は確認義務の例外になりますが、規則で定める古物は例外から外れます。金額の線引きは法律ではなく規則で定まるため、ここでは数値を示しません。取り扱うブランドが例外の対象になるかどうかは、規則の該当条項を確認してください。ブランド別ページで「身分証不要」といった訴求をすると、この義務と正面から衝突します。
消費者庁は令和6年4月18日に運用基準を改定し、自己が一般消費者から物品等を買い取る取引も、査定して金銭と引き換える役務を提供していると認められる場合には「自己の供給する役務の取引」に当たると明確化しました。令和7年4月30日には「買取サービスに関する実態調査報告書」を公表し、問題になりやすい表示を買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取りの5類型に整理しています。
ブランド別ページで最も出やすいのは、ブランド名に最上級表現を足した見出しです。報告書は「どこよりも高く買取り」の類型で、買取価格地域No.1と表示しながら競合他社の買取価格を何ら調査していない場合を問題になる例として挙げています。ブランドごとにページを量産すると、この文言もブランドの数だけ複製されます。テンプレートの段階で判断してください。
「何でも買取り」の類型も、ブランド別ページで起こります。特段の条件なくどのような状態でも買い取ってもらえると受け取られる表示をしながら、持ち込んだ物品の一部または全部を買い取らない場合は優良誤認に当たるとされています。ブランドによっては、汚損品や部品欠品を買い取れないことがあります。買い取れない状態を同じ画面に明示してください。
「買取価格保証」も同様です。1万円以上と強調しながら汚れを理由に5,000円で買い取る例が挙げられています。ブランド別ページに下限を書く場合は、下限を割る条件を同じ画面に置き、強調表示の例外がある場合は打消し表示を分かりやすく適切に行ってください。
ブランド別ページを作ると、他社の商標を自社サイトの見出しやURLに使うことになります。どこまでが許容され、どこからが問題になるかについて、当社は根拠となる一次情報を確認していないため、ここでは基準を示しません。 「一般的にはロゴを使わなければ問題ない」といった説明も書きません。
確認先としては、商標権を持つ企業が公開しているガイドライン、および弁理士・弁護士への相談があります。並行して、ブランドによっては公式が中古品の取り扱いについて方針を出している場合があるので、対象ブランドの公表資料を確認してください。
書き方の面で確実に言えるのは、画像の扱いです。実績ページに載せる写真は、自店が実際に買い取った個体を自分で撮影したものにしてください。メーカーの商品画像や他社サイトの写真を転載すると、商標とは別の問題になります。
この項目については、根拠を確認できた時点で追記します。判断が必要な段階に来ている場合は、法律の専門家に確認したうえで、社内のテンプレート規約として文書化してください。
ブランド別ページの成果は、そのブランドの買取件数として現れます。買取業では査定額がそのまま仕入原価になり、その場で現金が出ていきます。単価の高いブランドのページを先に作ると、1件あたりの現金の出方が大きくなります。
中小企業実態基本調査(令和6年確報、法人企業・小売業)では、従業者5人以下の在庫回転期間は55.9日、6〜20人は32.6日、小売業全体は33.5日でした。粗利率は5人以下が31.7%、6〜20人が31.2%、全体が29.8%です。粗利率は小規模なほうが高いのに、営業利益率は5人以下0.2%、6〜20人1.5%、全体2.4%と大きく劣ります。 現金化の速度で差がついている構造です。
ブランド別に見るべきは、そのブランドの買取から売却までの日数です。人気のあるブランドでも、型番や状態によって売れ方は大きく違います。実績のレコードに販売完了日を内部項目として持たせれば、ブランド×型番の単位で日数が出ます。55.9日という物差しを大きく超える型番は、査定基準か販路のどちらかを直す対象です。
着手順を決めるときは、件数・単価・回転の3つを同時に見てください。件数が多く単価が中位で回転が速いブランドが、最初に作るページとしては扱いやすい部類になります。単価だけで選ぶと、集客が成功した月に現金が尽きます。
検索側の指標は、順位ではなく被覆で数えます。取り扱うブランド×型番×状態の組み合わせのうち、相場または実績を掲載できている割合です。SERP調査の3語7%・4語13%は競合の値なので、自社の値は生成した組み合わせ数と公開数から自分で計算します。
順位別のクリック率や、ブランド名の検索ボリュームの一般値は当社の調査対象に入れていないため示しません。他社の記事に出ている数字を前提に置くと、根拠のない見込みで投資を判断することになります。
表示側の指標は、掲載した価格帯の中に実際の査定額が収まった割合です。収まらない件数が多いブランドは、表示が実態から離れています。ブランドは価格の期待値が高い分、ずれたときの不満も大きくなります。
仕入側の指標は、ブランド別の買取件数、1件あたり仕入額、粗利率、買取から売却までの日数です。ブランド別ページの成果は掲載本数ではなく、買えた点数と、その在庫が現金に戻る速度で確認してください。なお、サイトを持つ以上、古物営業法第12条第2項により氏名または名称・許可をした公安委員会の名称・許可証番号をインターネット上で公衆の閲覧に供する義務があります。ブランド別ページを別ドメインで作った場合も同じです。
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 着手するブランドを、古物営業法第16条の帳簿の件数・金額・回転で並べて決めているか |
| 2 | 帳簿の「古物の特徴」欄に、ブランド名・型番・状態・付属品まで書く運用になっているか |
| 3 | ブランド名単体の語で正面から競う設計になっていないか。型番索引から掛け合わせに降りられるか |
| 4 | ページの中身が、ブランドの紹介文ではなく買取の判断材料(価格帯・実績・型番・状態・付属品)になっているか |
| 5 | 件数の少ない型番で、金額つきのページを自動公開していないか |
| 6 | ブランド名と最上級表現(高価買取No.1・どこよりも高く)を組み合わせる場合、競合他社の買取価格を調査した記録があるか |
| 7 | 買い取れない状態や品目を、同じ画面に明示しているか |
| 8 | 「身分証不要」など、第15条第1項の確認義務と衝突する訴求をしていないか |
| 9 | 掲載写真が、自店で買い取った個体を自分で撮影したものになっているか |
| 10 | ブランド別ページを別ドメインで作った場合も、許可証番号等を表示しているか(第12条第2項) |
ブランド名単体の検索を正面から狙って、販売業者とメーカー公式と同じ土俵に乗る状態です。中古車買取領域のSERP調査では、メーカー軸は販売業者とメーカー公式が押さえており構造的に取りにくいと整理されました。一方で3語の掛け合わせは7%、4語は13%しか押さえられておらず、規模は3語約144,000、4語約3,000,000です。ブランド名に型番・状態・付属品・エリアを掛けた層に降りてください。降りるには、型番索引を持つデータベース型の構造が要ります。
扱いたいブランドから先にページを作り、掲載する相場も実績も無い空のページが並ぶ状態です。古物営業法第16条の帳簿には取引の年月日・品目及び数量・古物の特徴が記載され、第18条第1項により3年間備え付けられているので、実際に買い取れているブランドは集計すれば出ます。件数・単価・回転の3つで並べ、件数が多く回転の速いブランドから着手してください。単価だけで選ぶと、集客が成功した月に現金が尽きます。中小企業実態基本調査では従業者5人以下の小売業で在庫回転期間55.9日・営業利益率0.2%、6〜20人で32.6日・1.5%でした。
特定の区分を「安全」と決めつけて、確認の体制を作らないまま集客する状態です。警察庁の公表では令和7年中の古物商による不正品申告は総数129件で、道具類37件、時計・宝飾品類31件、機械工具類22件、書籍17件と上位3区分で約7割を占めます。写真機類と金券類は0件ですが、これは申告に至った件数が0だったという意味で、その区分にリスクが無いという意味ではありません。古物営業法第15条第1項の確認措置と、第15条第3項の不正品の疑いがある場合の警察官への申告を、受付の手順に組み込んでください。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| どのブランドからページを作ればよいですか | 自店の帳簿で実際に買い取れているブランドから作ってください。古物営業法第16条は取引の年月日・品目及び数量・古物の特徴・相手方の情報・確認措置の区分を都度記載する義務を定め、第18条第1項により最終記載の日から3年間の備付けを義務づけています。3年分を集計し、件数・1件あたり金額・買取から売却までの日数の3つで並べます。件数が多く回転の速いブランドが、最初に作るページとしては扱いやすい部類です。単価の高さだけで選ぶと、成約が増えた月に買取原資が先に尽きます。 |
| ブランド名だけで上位を狙うのは難しいのですか | 中古車買取領域のSERP調査では、メーカー軸は販売業者とメーカー公式が押さえており、構造的に取りにくい軸だと整理しました。同じ調査で上位3ドメインの合計シェアは全体59.1%、軸別の最高は36.2%です。ブランド軸は、既存の強い事業者がはっきり存在する側の軸になります。取りに行くのは掛け合わせで、3語は7%、4語は13%しか押さえられていません。ブランド名に型番・状態・付属品・エリアを足した層に降りてください。ただしこれは中古車で確認した構造で、他ジャンルでも同じかは検証していません。 |
| ブランド別ページに、そのブランドの歴史や商品紹介を書いたほうがよいですか | 売り手が探している情報ではありません。買取ページに来る人は、自分の持っている個体がいくらになるのか、その状態でも受け付けてもらえるのかを確認しに来ます。載せる部品は、状態区分ごとの買取価格帯、そのブランドの買取実績、型番・品番の索引、付属品の有無が価格に与える影響、受付方法、査定の所要時間です。SERP調査でボディタイプ軸を14%取っていた事業者も、相場・買取実績・グレード・型番・年式検索という部品の構成で取っていました。文章量ではなく構成で差がついています。 |
| 他社のブランド名を自社サイトの見出しやURLに使ってよいですか | 当社は根拠となる一次情報を確認していないため、ここでは基準を示しません。「ロゴを使わなければ問題ない」といった一般論も書きません。確認先は、商標権を持つ企業が公開しているガイドライン、対象ブランドが中古品の取り扱いについて出している方針、および弁理士・弁護士への相談です。判断が要る段階であれば、専門家に確認したうえで社内のテンプレート規約として文書化してください。画像については明確で、実績に載せる写真は自店が買い取った個体を自分で撮影したものにし、メーカーの商品画像や他社サイトの写真は転載しないでください。 |
| ブランド別ページに「高価買取No.1」と書いてもよいですか | 競合他社の買取価格を調査した記録が無い状態では使えません。消費者庁は令和6年4月18日の運用基準改定で買取サービスも景品表示法の対象になり得ることを明確化し、令和7年4月30日の「買取サービスに関する実態調査報告書」で問題になりやすい表示を5類型に整理しました。「どこよりも高く買取り」の類型では、買取価格地域No.1と表示しながら競合他社の買取価格を何ら調査していない場合が問題になる例として挙げられています。ブランド別ページはテンプレートでブランドの数だけ複製されるため、1か所の判断が全ページに広がります。テンプレートの段階で決めてください。 |
| ブランド品は偽物や盗品のリスクが高いと聞きますが、どう備えればよいですか | 受付の手順として組み込んでください。古物営業法第15条第1項は、買受け等をしようとするときに相手方の真偽を確認する措置をとる義務を定めており、住所・氏名・職業・年齢の確認、本人署名のある文書の交付、認定を受けた電子署名つき電磁的記録の提供、これらに準ずる国家公安委員会規則で定める措置のいずれかを行います。第15条第3項は、不正品の疑いがあると認めるときに直ちに警察官へ申告する義務です。件数の目安として、令和7年中の古物商による不正品申告は総数129件で、道具類37件、時計・宝飾品類31件、機械工具類22件、書籍17件でした。写真機類と金券類は0件ですが、これは申告に至った件数が0だったという意味であって、安全だという意味ではありません。 |
この解決策が打ち手になりうる課題を7件挙げます。







扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。ブランド別ページの作成をジャンル別に見たページを用意しています。
店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。


