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広告費の高騰:上がっているのは単価だけではない。広告費と買取原資は同時に増える

買取業の広告費は、他業種と同じようには増やせません。広告で集まるのは「売りたい人」であり、反響が増えればその場で渡す現金も増えるからです。広告費は先に出て、在庫が現金に戻るのは約2か月後になります。市場全体の出稿額から自店の費用相場は導けないため、ここでは公表されている数字で確かめられる範囲だけを扱い、判断は自社の実測値に戻す形で整理します。
集客課題 🕐 2026-08-31 / 買取ラボ編集部
広告費の高騰:上がっているのは単価だけではない。広告費と買取原資は同時に増える

「広告費が上がった」を、市場全体の話と自社の話に分けて確かめる

電通「2025年 日本の広告費」によれば、日本の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)で、4年連続の過去最高です。インターネット広告費は4兆459億円(110.8%)となり、構成比50.2%で初めて総広告費の半数を超えました。内訳ではソーシャル広告が1兆3,067億円(118.7%)、ビデオ広告が1兆275億円(121.8%)で、いずれも二桁成長が続いています。

この数字が示すのは、出稿する側が増えて出稿額が積み上がっているという事実です。市場全体で出稿が増えている以上、同じ枠を取り合う相手も増えていると読むところまでは無理がありません。ただし、ここから先に進めることはできません。

この統計は市場全体の出稿総額であって、1店舗あたりの費用相場ではありません。「Web広告の月額はいくら」「クリック単価がいくらまで上がった」という話の根拠にはならず、そう使った時点で数字が意味を失います。買取業に限定した広告費の相場を示した一次情報は、公的統計にも業界統計にも存在しません。

したがって、自店の広告費が高騰しているかどうかは、自社の実測値でしか判断できません。媒体ごとの月額、反響件数、反響から成約に至った件数、1件あたりの売上総利益を、少なくとも12か月分並べます。この4つが揃っていない状態で「広告費が高い」と言っても、下げるべきなのが単価なのか本数なのか成約率なのかが決まりません。

買取業で公表されている広告費の推移は、6年で約1.6倍になっている

買取業の広告費で追える一次情報は、上場企業のIR資料にあります。BuySell Technologies(7685)は出張訪問買取事業のKPIとして「訪問あたり広告宣伝費」を開示しており、FY2019から順に14,509円、15,917円、17,086円、16,602円、19,628円、20,021円、23,518円と推移しています。6年で約1.6倍です。FY2026の計画値は26,400円で、さらに上がる前提が置かれています。

同時に開示されている「訪問あたり売上総利益」は、FY2023の63,843円からFY2025の74,787円へ増えています。差し引きの「訪問あたり変動利益」はFY2023 44,214円、FY2024 47,343円、FY2025 51,269円で、広告費が上がっているにもかかわらず変動利益は増えています。広告費の上昇そのものより、上昇分を回収できているかどうかが結果を決めていることが読み取れます。

この数字は1社の、しかも出張訪問買取に限った値です。FY2024まではバイセル単体、FY2025以降は福ちゃん・日晃堂を含む合算値で、集計範囲も途中で変わっています。自店の目標値として持ち込む数字ではありません。

使えるのは枠組みのほうです。「訪問あたり売上総利益 − 訪問あたり広告宣伝費 = 訪問あたり変動利益」という置き方は、店頭買取なら「来店1件あたり」に、宅配なら「発送1件あたり」に読み替えられます。媒体ごとの費用対効果を語る前に、この式の3つの数字を自社で出しておくと、議論が単価の話に流れなくなります。

広告で集まるのは「売りたい人」。成果は売上ではなく仕入として現れる

一般の小売業では、広告費を増やして客が増えれば、その客は現金を置いていきます。買取業は逆です。広告に反応して来る人は物を売りに来るので、査定して現金を渡します。反響が2倍になれば、渡す現金も2倍に近づきます。

つまり広告費を増やすときには、広告費そのものと同額の話ではなく、増える反響を受け止めるための買取原資を同時に用意することになります。月10万円の増額で反響が20件増え、1件あたりの平均買取額が2万円なら、動く現金は広告費の10万円ではなく50万円です。この見積もりを置かずに出稿を増やすと、月末に原資が尽きて査定額を絞ることになります。

ここで買取業に固有の逃げ道が生まれます。仕入原価は自分で決められます。査定額がそのまま原価なので、原資が足りなくなったら買取価格を下げれば当座はしのげてしまう。ただしそれは反響単価には出ず、粗利率と再訪率に出ます。翌月以降に反響が減ったとき、原因が広告なのか査定額なのかが分からなくなります。

広告費の増額を検討するときは、増額分と、それによって増える買取支払額の見積もりを並べて出します。この2つを別々の資料で管理していると、広告の判断と資金繰りの判断が別々に行われ、現場で査定額を絞るという形でつじつまが合わされます。

「広告費が上がった」と感じたときに、順に確かめること

確かめること自社で出す数字比較に使える公表値分かること
単価が上がったのか、本数が増えたのか媒体別の月額と反響件数を12か月分(相場の一次情報は存在しない)自社の実測でしか判断できない。市場全体の出稿額は根拠にならない
反響あたりの費用がどう動いたか媒体別の月額÷反響件数訪問あたり広告宣伝費 14,509円→23,518円(1社・出張買取のみ)水準は比較できない。上昇の傾向があること自体は公表値と整合する
上昇分を回収できているか1件あたり売上総利益 − 1件あたり広告費訪問あたり変動利益 44,214円→51,269円(同)広告費が上がっても変動利益が増えていれば、単価上昇は問題の中心ではない
買取原資が同時に増える分を見込んでいるか増額分 × 想定反響増 × 平均買取額—広告費だけの増額計画になっていると、月末に査定額を絞ることになる
現金が戻るまでの期間在庫回転期間(365日÷売上原価÷棚卸資産)従業者5人以下 55.9日/6〜20人 32.6日(中小小売業全体)56日超なら同規模平均より滞留。広告費の増額には2か月分の運転資金が要る
増額の原資がどこにあるか自社の粗利率と営業利益率5人以下 粗利31.7%・営業利益0.2%/6〜20人 31.2%・1.5%粗利率はすでに高い。捻出できるのは回転の改善から
媒体を移す理由があるか媒体別の成約率と成約単価折込96.4%・DM94.6%・フリーペーパー80.9%/屋外105.3%・交通108.6%市場の伸縮は移す理由にならない。判断は自社の反響単価と成約率
表示の根拠を持っているか買取実績の記録、競合調査の記録、キャンペーン期間の履歴景表法5類型(令和7年4月30日 実態調査報告書)根拠の記録がない表示は、費用を下げる前に処分のリスクを上げる

広告費は先に出る。在庫が現金に戻るのは約2か月後になる

中小企業実態基本調査(令和6年確報・法人企業・小売業)では、従業者5人以下の在庫回転期間は55.9日です。従業者6〜20人では32.6日で、1.7倍の差があります。小売業全体では33.5日です。

買取業に限定した統計ではないため「買取店の在庫は55.9日で回る」とは言えません。使えるのは物差しとしてです。自店の在庫回転期間が56日を超えているなら、同規模の小売業平均より滞留していると判断できます。古物市場への即売却を多用している事業者は、この数字が短く出ます。

この期間が広告費の話に直結します。広告費は出稿した月に支払い、反響から仕入れた品が売れて現金に戻るのは平均で約2か月後になります。広告を増やした月から、現金が戻り始めるまでに2か月分の運転資金が要ります。年商規模で見た広告費の比率が小さくても、この2か月のずれは資金繰り表の上では大きく出ます。

広告費の増額を月次で判断するなら、増額と同じ月に「その増額で仕入れた在庫が現金化される月」を書き込んでおきます。増額判断を単月の損益で見ていると、支払いが先行している間は常に「広告費が重い」という結論しか出ません。

広告費は営業利益0.2%の中から出る。増額の原資は粗利より回転で作る

同じ調査で、従業者5人以下の小売業は粗利率31.7%・営業利益率0.2%、従業者6〜20人は粗利率31.2%・営業利益率1.5%です。小売業全体は粗利率29.8%・営業利益率2.4%です。

粗利率は5人以下のほうが高いのに、営業利益率は0.2%対1.5%で大きく劣ります。粗利が取れていないのではなく、在庫が現金に変わる速度で負けているという構造です。在庫回転期間の55.9日と32.6日の差が、そのまま営業利益率の差として出ています。

広告費はこの営業利益の中から出ます。5人以下の帯にいる事業者にとって、営業利益率0.2%という水準は、広告費を数十万円動かせば黒字と赤字が入れ替わる幅です。だから広告費の増額を「粗利率を上げて捻出する」という方向で考えると行き詰まります。粗利率はすでに小売業全体より高いからです。

増額の原資は回転から作るほうが筋が通ります。滞留している在庫を古物市場や催事で処分して現金に戻せば、同じ広告費でも支払いのタイミングに耐えられます。買取原資が確保できていない状態で出稿だけ増やす順序にしないという判断が、ここから出てきます。ただしこれは小売業全体の値であり、買取業の適正値ではない点は押さえておきます。

紙媒体が縮んでいることは、自店の単価が上がった理由の説明にならない

媒体別に見ると、折込2,354億円(96.4%)、ダイレクト・メール2,708億円(94.6%)、フリーペーパー1,056億円(80.9%)、新聞3,136億円(91.8%)と、紙で配る系がそろって縮小しています。一方で屋外3,042億円(105.3%)、交通1,736億円(108.6%)は伸びています。

これを「紙が高くなったからWebへ移す」という説明に使うことはできません。出稿額が減っているということは、その媒体を買う事業者が減っているということでもあり、単価がどちらに動いたかはこの統計からは分かりません。分かるのは、その媒体に出している事業者の総数が減っている方向にあるという事実だけです。

媒体を移すかどうかを決めるのは、市場全体の伸縮ではなく自社の実測値です。媒体ごとの反響件数、反響あたりの費用、成約率、成約1件あたりの売上総利益を並べ、どの媒体を減らせば変動利益の合計が増えるかで判断します。市場が縮んでいる媒体でも、自店の商圏で反響が取れているなら残す理由になります。

その前提として、自店が呼びたい取引の形を確かめておきます。買取市場のチャネル構成比は店頭買取78.2%、出張買取10.0%、宅配買取9.5%で、店頭が8割を占めます。店頭を主にしているなら、媒体の選択は「商圏内の世帯に届くか」という問いに戻ります。全国配信できる媒体に移しても、店頭に来られない距離の人に届いた分は反響になりません。

「広告費を下げる」より先に、広告費がかからない反響の比率を見る

同じBuySell TechnologiesのIRでは、2025年12月時点の再訪率をバイセル21.7%、REGATE(福ちゃん)17.0%と開示し、FY2027に両社25%を目標としています。再訪は広告コストがかからないため変動利益が高い、という説明も添えられています。分母を増やす代わりに、広告費のかからない分子を増やすという発想です。

買取業でこれが成り立つのは、一度売った人の家にまだ在庫が残っているからです。環境省の調査では、不要品のうち自宅等で保管されたままの割合は携帯電話・スマートフォン82.1%、ソフト・メディア類77.6%、パソコン・周辺機器77.4%、書籍56.3%です。一度の取引で家の中が空になるわけではありません。

再アプローチの設計をするとき、連絡先はすでに手元にあります。古物営業法第16条は取引のつど相手方の住所・氏名・職業・年齢を帳簿に記載することを義務づけ、第18条第1項は最終記載の日から3年間の備付けを義務づけているからです。ただし帳簿は防犯目的の法定記録であり、そのまま営業連絡に使えるものではありません。営業目的で連絡するなら、取引時に別途その旨を伝えて同意を得る運用に分けます。

再訪率を追う指標として置くなら、分母と期間を先に決めます。「過去12か月に買取実績のある人のうち、当月に再度取引した人の比率」といった定義を固定しないと、月ごとに数字の意味が変わって比較できなくなります。

広告文を作り直すときは、費用ではなく表示の根拠から始める

消費者庁は令和6年4月18日、景品類等の指定の告示の運用基準を改定し、買取サービスも景品表示法の規制対象になり得ることを明確化しました。運用基準3⑷は、査定して物品を金銭と引き換える役務も「自己の供給する役務の取引」に当たると規定しています。令和7年4月30日には「買取サービスに関する実態調査報告書」が公表され、問題になりやすい表示が5類型に整理されています。

5類型は、買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取り、です。「買取価格地域No.1」と表示しながら競合他社の買取価格を何ら調査していない場合が問題になる例として挙げられており、「1月末まで」と表示して2月以降も同じ内容を続けるキャンペーンの常態化も指摘されています。広告費を絞るために表現を強めるという方向は、費用ではなく処分のリスクを増やす方向です。

景品規制も同時にかかります。次回使える買取価格アップ券、キャッシュバック、自社ポイントは景品類に該当し、総付景品の上限は取引価額が1,000円以上なら取引価額の20%、1,000円未満なら200円です。今回の買取価格が1万円なら上限は2,000円で、次回の買取価格が2万円でも4,000円を上乗せすることはできません。券面にアップの上限が2,000円であることを明記する運用になります。なお、その場で買取価格を上げる場合は、上乗せ分を含めた買取価格全体が取引の対価になるため、原則として景品類には当たりません。

SNSに出す場合は、ステルスマーケティングに関する告示(令和5年10月1日施行)も併せてかかります。事業者が依頼して第三者に投稿させたものは、事業者の表示であることを判別できる形にします。広告費の見直しを進めるときは、媒体と予算の表の横に「その媒体で使っている表示と、その根拠となる記録」を並べておくと、削減と表示の強化が同時に起きるのを防げます。

確認すべきこと

#チェック項目
1媒体別の月額・反響件数・成約件数・成約1件あたり売上総利益を、12か月分そろえて並べているか
2「1件あたり売上総利益 − 1件あたり広告費」を媒体ごとに出し、変動利益で媒体を比較しているか
3広告費の増額計画に、増える反響を受け止める買取支払額の見積もりを併記しているか
4在庫回転期間を算出し、56日(中小小売業・従業者5人以下の55.9日)と比べているか
5広告費を増やす月から現金が戻り始める月までの、2か月分の運転資金を確保しているか
6自社の粗利率・営業利益率を、小売業全体の29.8%・2.4%、従業者5人以下の31.7%・0.2%と比べているか
7媒体の入れ替えを、市場全体の伸縮ではなく自社の反響単価と成約率で判断しているか
8店頭・出張・宅配のどれを増やす広告なのかを、出稿前に決めているか(市場構成比は店頭78.2%・出張10.0%・宅配9.5%)
9再訪の定義(分母と期間)を固定し、広告費のかからない取引の比率を毎月追えているか
10掲出中の広告文について、買取実績・競合調査・キャンペーン期間の記録を残しているか

よくある失敗

市場全体の広告費統計を、自店の費用相場の根拠に使ってしまう失敗があります。総広告費8兆623億円(105.1%)やソーシャル広告1兆3,067億円(118.7%)は市場全体の出稿総額であって、1店舗あたりの費用ではありません。買取業に限定した広告費相場の一次情報は存在しないため、この統計から「月額いくらが適正」を導くことはできません。判断の根拠にできるのは、自社の媒体別実測値だけです。

広告費だけを増額し、買取原資の増加分を見込まないまま出稿を増やす失敗があります。反響が増えればその場で渡す現金も増えるため、必要になる資金は広告費の増額分では収まりません。原資が尽きると現場は査定額を下げて対応し、結果は反響単価ではなく粗利率と再訪率に出ます。増額判断のときに、想定反響増×平均買取額を同じ表に書き込んでおく運用にします。

広告費を絞る過程で表示を強め、景品表示法に触れる失敗があります。令和6年4月18日の運用基準改定で買取サービスも規制対象になり得ることが明確化され、令和7年4月30日の実態調査報告書は「どこよりも高く買取り」「買取価格地域No.1」を競合調査なしで表示する例、期限を切ったキャンペーンを常態化させる例を問題として挙げています。費用を下げる話と、表示の根拠を持つ話は分けて進めます。

よくある質問

質問回答
買取店の広告費は、売上の何%が適正ですか買取業に限定した広告費の適正比率を示した一次情報は、公的統計にも存在しません。したがって適正値は示せません。代わりに使えるのは、1件あたりの売上総利益から1件あたりの広告費を引いた変動利益が、媒体ごとにプラスかどうかという見方です。上場企業の開示では、訪問あたり広告宣伝費が23,518円、訪問あたり売上総利益が74,787円、差し引きの変動利益が51,269円(いずれもFY2025、出張訪問買取事業)となっています。ただしこれは1社の、しかも出張買取に限った値なので、自社の目標値として持ち込むものではありません。
広告費が上がっているというのは、統計で確かめられますか市場全体の出稿額は確かめられます。総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)で4年連続の過去最高、インターネット広告費は4兆459億円(110.8%)で構成比50.2%と初めて半数を超えました。ソーシャル広告は1兆3,067億円(118.7%)です。ただしこれは出稿の総額であって単価ではありません。自店が買っている枠の単価が上がったかどうかは、この統計からは分かりません。自社の媒体別の月額と反響件数を並べて確かめます。
紙のチラシは縮小しているので、Web広告に切り替えるべきですか統計で言えるのは、折込が2,354億円(96.4%)、ダイレクト・メールが2,708億円(94.6%)、フリーペーパーが1,056億円(80.9%)と、紙で配る媒体の出稿額が減っているところまでです。出稿額が減ることは、その媒体の単価が上がったことも下がったことも意味しません。切り替えの判断は、媒体ごとの反響件数・成約率・成約1件あたりの売上総利益を並べて行います。買取市場は店頭買取が78.2%を占めるため、商圏内の世帯に届く媒体かどうかも同時に見ます。
広告費を増やしたいのですが、どこから原資を作ればよいですか中小小売業では従業者5人以下の粗利率が31.7%、営業利益率が0.2%で、6〜20人の31.2%・1.5%と比べると粗利率は高いのに営業利益率は低くなっています。差を生んでいるのは在庫回転期間で、5人以下は55.9日、6〜20人は32.6日です。粗利率はすでに高い側にあるため、そこから捻出する余地は小さくなります。滞留している在庫を現金に戻して回転を上げるほうが、広告費の支払いが先行する期間に耐えられる形になります。なお、これは小売業全体の値で、買取業の適正値ではありません。
広告費を増やしたら、いくら現金を用意しておけばよいですか広告費の増額分だけでは足りません。反響が増えた分だけ、その場で渡す買取代金も増えるためです。増額分・想定される反響の増加件数・1件あたりの平均買取額の3つを掛け合わせて、動く現金を見積もります。加えて、仕入れた在庫が現金に戻るまでの期間を見込みます。中小小売業で従業者5人以下の在庫回転期間は55.9日なので、およそ2か月分の運転資金が別に要ることになります。自社の在庫回転期間が56日を超えているなら、その分だけ長く見ます。
「他社より高く買います」と広告に書いてよいですか競合他社の買取価格を実際に調査し、その記録を持っているかどうかで変わります。消費者庁の「買取サービスに関する実態調査報告書」(令和7年4月30日)は、「買取価格地域No.1」と表示しながら競合他社の買取価格を何ら調査していない場合を問題になる例として挙げています。「どこよりも高く買取り」は5類型の1つで、事実と異なれば不当表示です。書けるかどうかは表現の工夫ではなく、調査記録の有無で決まります。同様に「何でも買取り」も、持ち込まれた物品の一部でも買い取らなければ優良誤認にあたるとされています。

「広告費の高騰」に対応する解決策

この課題の打ち手になりうる解決策を12件挙げます。直接の対処だけでなく、判断材料を得る手段や外部に頼る手段も含みます。

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取扱ジャンル別に見る

扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。広告費の高騰をジャンル別に見たページを用意しています。

買取形式別に見る

店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。

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