
SEOの進め方・判断基準・費用の考え方は、親ページにまとめてあります。 このページでは自動車・車両に固有の数字と論点だけを扱います。 はじめての方は先に親ページをお読みください。
買取のSEOで集めるのは「売りたい人」で、商品を売る一般の小売とは検索意図が逆になります。Marche株式会社が中古車買取領域で約400万キーワードを調べたところ、上位3ドメインの合計シェアは59.1%ある一方、検索軸ごとに分解すると最も高い軸でも36.2%にとどまっていました。全体像だけを見れば埋まっているように見えても、軸に割ると押さえられていない場所が残っているという構造です。この記事では、その空きの見つけ方、記事型ではなくデータベース型を選ぶ理由、そして流入が増えたときに同時に要る買取原資と、サイトを持つことで発生する古物営業法・景品表示法の義務までを扱います。
このほかチェック項目10点、よくある失敗、 よくある質問6件を掲載しています。
中古車買取の検索結果に出てくるのは、販売事業者・買取専業・比較サイトが混ざった十数のドメインです。上位3ドメインの合計シェアは59.1%あり、この数字だけを見ると入り込む余地は小さく見えます。
ところが検索軸ごとに分解すると、同じ3ドメインの合計シェアは最も高い軸でも36.2%にとどまります。全体では過半を占めていても、個々の軸では誰も主導権を握っていません。この差が、中古車買取に残っている面積です。
個別に見ると、最も強いネクステージで9.6%、カーセンサー8.8%、ナビクル7.5%、上位帯の最下位でも3.2%を取っています。突き抜けた1社がいるのではなく、複数の事業者が薄く分け合っている状態です。
検索結果に出現した主なドメインは次のとおりです。業態は販売事業者・買取専業・比較サイトに分かれ、およそ半数を比較サイトが占めます。買取に特化したサイトだけで構成されているわけではありません。
中古車買取の検索結果で最も空いているのはエリア軸です。全体で最も多く1位を獲得している販売事業者が、エリアの掛け合わせでは2%しか取れていませんでした。順位を落としているのではなく、「車を売る × エリア」に当たるページを自社サイトに持っていないため、そもそも押せていません。
エリアを押さえている事業者もいますが、該当ページのH1は「関東エリアの販売一覧」でした。買取の意図で検索した人に、販売店を探すページを当てている状態です。実際にエリア×買取のキーワードで流入しているのは、同じサイトの別ディレクトリにある記事群で、更新日から見て最近着手したばかりでした。
つまりエリア軸は、自社の買取ページで正面から取りに行っている事業者が実質いない面です。中古車買取でSEOを設計するなら、まずここに買取意図のページを置くかどうかを決めます。
エリア系のキーワードは、単体で約1,000語あります。これに車種や条件を足した3語の掛け合わせで約144,000語、4語で約300万語まで広がります。1キーワードあたりの検索数は語数が増えるほど下がりますが、組み合わせの数が指数的に増えるため、合計の面積は逆に大きくなります。
同じ調査で、3語の掛け合わせは7%、4語の掛け合わせは13%しか押さえられていませんでした。深い掛け合わせほど空いているという構造が、そのまま数字に出ています。
なお今回の調査では、年式を掛け合わせの要素に含めていません。年式まで入れると組み合わせは300万をさらに大きく超えます。ここは未調査の領域として残っています。
軽自動車、ミニバン、SUV、セダン、コンパクトカー、ステーションワゴンといったボディタイプ軸では、全体1位の事業者が弱く、別の買取事業者が14%を獲得していました。
その事業者のページを見ると、車種ごとに買取相場・買取実績・グレード・型番・年式検索を持っています。読み物ではなく、データを構造化して並べたページです。中古車は属性が明確に決まっている商材なので、属性をそのままページ構造に落とせます。この作りがそのままシェアになっています。
逆に、メーカー名との掛け合わせは販売事業者とメーカー公式が押さえています。ここは構造的に取りにくいため、優先度を下げる判断になります。
比較、評価、おすすめ、相場、条件といった検索意図は、比較サイトが得意なはずの領域です。ところが実際には取りこぼされていました。
この面は、買取相場の実績データを持っている事業者であれば動的にページを生成できます。エリア軸と同じく、ページを作れば取れる可能性が残っている領域です。
中古車買取には、全ての軸で突き抜けている事業者がいません。販売事業者にも比較サイトにも余地があります。優先順位をつけるなら、エリア、次に車種のデータベース化、そして比較・評価・相場の順になります。
| 検索軸 | 押さえている事業者 | 獲得状況 |
|---|---|---|
| エリア(都道府県・市区町村) | 実質不在 | 全体1位の事業者でも2%。買取意図のページが無い |
| ボディタイプ・車種 | 買取事業者1社 | 14%。相場・実績・グレード・型番・年式を持つページ構成 |
| 3語の掛け合わせ | 分散 | 7% |
| 4語の掛け合わせ | 分散 | 13% |
| メーカー名 | 販売事業者・メーカー公式 | 構造的に取りにくい |
| 比較・評価・おすすめ・相場・条件 | 取りこぼし | 比較サイトが得意なはずだが押さえられていない |
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 狙う検索軸を決めてから、その軸を受けるページが自社サイトにあるかを確認する |
| 2 | 買取意図のキーワードに、販売ページを当てていないか(H1と検索意図の一致) |
| 3 | エリアページを作るなら、都道府県・市区町村のどの粒度まで用意するかを先に決める |
| 4 | 車種ページに相場・買取実績・グレード・型番・年式を載せられるデータがあるか |
| 5 | 全体の順位ではなく、狙う軸に分解してから占有率を測っているか |
| 6 | メーカー名の掛け合わせに労力を割いていないか(販売事業者とメーカー公式が強い) |
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 中古車買取は競合が強すぎて、今から参入しても無理ではないですか | 上位の顔ぶれは固まっていますが、検索軸ごとに分解すると誰も主導権を握っていません。特にエリア軸は、全体で最も1位を取っている事業者でも2%しか取れていない状態です。全体の順位ではなく、狙う軸に分解して占有率を測ると、参入余地が見えます。 |
| エリアページを作るなら、どの粒度から始めるべきですか | 都道府県から始めます。エリア系キーワードは単体で約1,000語、3語の掛け合わせで約144,000語まで広がりますが、いきなり市区町村まで展開すると、中身の伴わないページが大量にできます。都道府県で買取意図に合う中身を作れることを確認してから、粒度を下げます。 |
| 記事を増やすのとデータベース型のページを作るのは、どちらが先ですか | 相場や買取実績のデータが手元にあるなら、データベース型が先です。ボディタイプ軸で14%を獲得していた事業者は、車種ごとに相場・実績・グレード・型番・年式を持つページ構成でした。中古車は属性が明確に決まっているため、属性をそのままページ構造に落とせます。 |
| メーカー名のキーワードは狙わないほうがいいですか | 優先度は下がります。メーカー名との掛け合わせは、販売事業者とメーカー公式が押さえており、構造的に取りにくい面です。同じ労力をエリア軸や比較・評価・相場に向けたほうが、獲得できる面積は大きくなります。 |
公表統計から、自動車・車両に関係する数値を抜き出しました。SEOを検討するときの前提になります。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 過去1年に不要品が発生した人の割合 | 1.4% |
| 不要品が自宅・物置等で保管されている割合 | 20.8% |
| 排出時に「販売」(お金を受け取った) | 76.3% |
| 排出時に「支払い」(費用を負担した) | 7.9% |
| 排出時に「無償」 | 15.8% |
| 中古自動車小売業の事業所数(2021年) | 11,168所 |
| 2016年比 | △48.2%(2016年 21,556所) |
| 自動車中古部品卸売業の年間商品販売額(2021年) | 2,508億円(2016年比+3.6%) |
| 環境省のリユース市場規模 自動車(2024年) | 1兆9,213億円(全体の54.9%) |
自動車・車両として買い取る対象は幅があります。SEOを考えるときは、下のどれを主力にするかで前提が変わります。
SEOの進め方そのものは自動車・車両でも大きくは変わりません。変わるのは、判断に使う数字と、優先すべき確認項目です。上の数値を踏まえたうえで、親ページのチェック項目を自動車・車両の条件に置き換えて使ってください。
集客解決策は全67項目あります。一覧から他の項目も確認できます。

