
第16条は、古物を受け取り、または引き渡したときに、その都度帳簿等へ記載する義務を定めています。記載事項は、①取引の年月日 ②品目及び数量 ③古物の特徴 ④相手方の住所・氏名・職業・年齢 ⑤第15条第1項でとった措置の区分の5項目です。
第18条第1項により、帳簿等は最終記載の日から3年間、営業所等に備え付けます。電磁的記録で保存する場合も3年間、直ちに書面に表示できる状態で保ちます。つまり買取店は、法律によって顧客の個人情報を3年分持たされる業種です。
この構造が、他業種のCRM導入と決定的に違う点です。一般の小売業では、顧客情報を集めるかどうかが最初の判断になります。買取店では、集めるかどうかは選べません。 選べるのは、集まったものをどう扱うかです。
したがって導入の1行目に置くのは「顧客情報をどう集めるか」ではなく、「すでに持っている法定記録を、どこまで使ってよいか」です。ここを飛ばすと、法定帳簿がそのまま販促の名簿として使われる状態になります。
個人情報保護法第17条は、個人情報を取り扱うにあたってその利用の目的をできる限り特定しなければならないと定めています。同条第2項は、利用目的を変更する場合に、変更前の利用目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならないと定めています。
第18条は、あらかじめ本人の同意を得ないで、第17条により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を取り扱ってはならないと定めています。
つまり、法定帳簿の情報を販促に使えるかどうかは、取得時にどう利用目的を特定したかで決まります。 「古物営業法に基づく記録のため」とだけ特定していれば、そこから販促への転用は範囲を超えます。「買取業務および当社サービスのご案内のため」といった立て方をしていれば別の判断になり得ます。
本記事では、どちらの立て方が正しいかを断定しません。 実際の文言と運用の組み合わせで判断が変わる領域であり、条文の引用だけで結論を出せる問題ではないためです。導入前に、自店の利用目的の文言を実物で確認し、法務の確認を経て確定させてください。
第18条第3項は、第1項・第2項の規定を適用しない場合を列挙しており、その第1号が法令に基づく場合です。ここを根拠に「古物営業法があるから自由に使える」と整理してしまう誤りが起こり得ます。
この除外が働くのは、法令が求めている取扱いについてです。 第16条の記載と第18条第1項の保存は法令に基づく取扱いですが、その情報を使って販促の連絡をすることは、古物営業法が求めている行為ではありません。
同じことは第20条にも当てはまります。第20条は偽りその他不正の手段による個人情報の取得を禁じています。買取の場面で住所・氏名・職業・年齢を聞く根拠は古物営業法にありますが、「法律で決まっているので」と説明して取得した情報を、法律が求めていない用途に回すのは、取得時の説明と実際の利用が食い違う状態になります。
整理としては、法令が求める取扱いと、自店の判断で行う取扱いを、最初から2系統に分けて考えるのが確実です。これが次節の設計につながります。
| 項目 | 法定帳簿(法第16条) | 販促用の名簿(同意に基づく) |
|---|---|---|
| 作る根拠 | 古物営業法第16条の記載義務 | 本人から別に得た同意 |
| 記載事項 | 取引の年月日/品目及び数量/古物の特徴/相手方の住所・氏名・職業・年齢/措置の区分 | 自店が利用目的の範囲で定める |
| 利用目的 | 法令に基づく取扱い(個人情報保護法第18条第3項第1号) | 第17条で特定した目的の範囲内(第18条) |
| 販促への転用 | 取得時の利用目的の立て方で決まる。本記事では断定しない | 同意の範囲で可 |
| 取得時の明示 | 第21条第2項(書面・電磁的記録で直接取得する場合は事前明示) | 同左。受付票と入力画面が明示の場所になる |
| 保存期間 | 最終記載の日から3年間(法第18条第1項) | 利用目的の達成後は削除の対象 |
| 削除 | 消せない。誤消去は第18条第2項の届出事由になり得る | 同意の撤回で削除する |
| 操作権限 | 誰も削除できない設計にする | 現場で削除できてよい |
| 罰則 | 法第33条第1号・第2号:6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金 | (個人情報保護法の枠組みで処理) |
| 開示請求 | 第33条(不開示事由は同条第2項ただし書に3つ) | 同左。どちらをどう扱うか事前に決める |
| 第三者提供 | 個人情報保護法第27条(本人同意が原則) | 同左。グループ会社も第三者になり得る |
| 外部委託時 | 第23条の安全管理措置・第26条の漏えい等の報告は自店に残る | 同左 |
| 訪問購入の除外管理 | — | 特商法第58条の6第3項:契約を締結しない旨の意思を表示した者への勧誘の禁止 |
| リピーター簡略化 | 措置の区分として第16条に記録(施行規則第15条第3項十三号) | 顧客IDと識別符号を兼ねられるかは要確認 |
| 効果の測定 | — | 名簿経由と非経由で平均滞留日数を比較(小売業全体33.5日/5人以下55.9日/6〜20人32.6日) |
実務上の設計は、同じ人物の情報を2つのレコードで持つ形になります。1本は法第16条の記載事項を満たす法定帳簿。もう1本は、本人から別に同意を得たうえで作る販促用の名簿です。
この分離の利点は3つあります。①利用目的が別々に立てられる。 法定帳簿は法令に基づく取扱い、名簿は同意に基づく取扱いとして整理できます。②保存期間を別々に管理できる。 法定帳簿は3年間消せませんが、名簿は目的の達成後に消せます。③同意の撤回に対応できる。 名簿から削除しても、法定帳簿は残ります。
分離しない設計だと、この3つがすべて成立しません。同意を撤回されたときに、法定帳簿ごと消すことはできません。「消してほしい」と言われて消せないという説明を、その場でしなければならなくなります。
システムに求める要件は、2本のレコードを同一人物として紐づけつつ、利用目的・保存期間・削除の可否を別々に管理できることです。1つのテーブルにフラグを立てるだけの設計では、削除の操作が両方に及びます。導入前に、名簿側だけを削除する操作を実際の画面で確認してください。
第21条は、個人情報を取得した場合に、あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、速やかに利用目的を本人に通知または公表することを定めています。第2項は、本人との契約に伴って書面(電磁的記録を含む)に記載された個人情報を取得する場合その他本人から直接書面に記載された個人情報を取得する場合に、あらかじめ本人に対し利用目的を明示することを定めています。
買取の受付は、まさにこの「本人から直接書面に記載された個人情報を取得する場合」に当たり得ます。受付票やタブレットの入力画面が、利用目的を明示する場所になります。
したがってCRMの導入で最初に手を入れるのは、管理画面ではなく受付の画面と書面です。ここに何が書いてあるかで、蓄積されたデータの使い道が決まります。導入後に画面の文言を変えても、過去に取得した分の利用目的が遡って変わるわけではありません。
第17条第2項は、利用目的の変更を、変更前の利用目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲に限っています。「後で変えればよい」という前提は成り立ちません。 導入時点で、5年後に何をしたいかまで含めて文言を決めてください。
保存期間の扱いは、2本のレコードで正反対になります。法定帳簿は、最終記載の日から3年間、消してはいけません。 第18条第2項は、帳簿等をき損・亡失・滅失したときに、直ちに所轄警察署長へ届け出る義務を定めています。誤って消した場合も、この届出の対象になり得ます。
一方、販促用の名簿は、同意の撤回や利用目的の達成によって削除の対象になります。削除しなければならない名簿と、削除してはいけない帳簿が、同じ人物について同時に存在するという状態が、買取業のCRMの基本形です。
システムの操作権限も、この非対称に合わせて設計します。名簿の削除は現場でできてよいが、法定帳簿の削除は誰にもできない設計にするのが安全です。管理者権限で一括削除ができる状態は、事故の待ち構えになります。
第33条第1号により、第15条第1項の確認義務違反と第18条第1項の帳簿備付け義務違反は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。第33条第2号により、第16条・第17条の記載義務違反と虚偽記載も同じ水準です。削除の事故は、この条文に触れる可能性を持ちます。
出張買取は、特定商取引法の訪問購入に当たります。第58条の4は、物品の購入を業として営む者が営業所等以外の場所で売買契約の申込みを受け、または売買契約を締結して行う物品の購入を訪問購入と定義しています。
第58条の6は3つの禁止を定めています。①勧誘の要請をしていない者に対し、営業所等以外の場所で契約の締結について勧誘をし、または勧誘を受ける意思の有無を確認してはならない。②勧誘に先立って、勧誘を受ける意思があることを確認しないで勧誘をしてはならない。③契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、勧誘をしてはならない。
③がCRMに直接効きます。 断られた相手を記録し、その後の連絡対象から確実に除外する仕組みが要ります。担当者の記憶や個別のメモに依存する運用では、担当者が変わった時点で再勧誘が起こります。
第58条の5は、勧誘に先立って、購入業者の氏名または名称、勧誘の目的である旨、勧誘に係る物品の種類を明らかにすることを定めています。アポイントの取得から訪問までの各段階で、何を伝え、何を記録するかをシステムの項目に落としてください。 名簿を持つこと自体より、この除外の管理のほうが実務では重くなります。
CRMを外部のサービスで運用する場合、顧客の個人データは自社の外に置かれます。この場合も、義務は自店に残ります。
個人情報保護法第23条は、取り扱う個人データの漏えい・滅失・毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じる義務を定めています。第26条は、個人の権利利益を害するおそれが大きい漏えい等が生じたときに個人情報保護委員会へ報告する義務と、同条第2項で本人への通知を定めています。
第27条は第三者提供の制限です。あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないと定め、法令に基づく場合など6号の例外を挙げています。提携先へ顧客情報を渡す場面、グループ会社と共有する場面は、ここの判断になります。「同じグループだから」は理由になりません。
第32条は保有個人データに関する事項の公表等を、第33条は開示の請求を定めています。本人から開示を求められたときに、法定帳簿と名簿のどちらをどう扱うかを、事前に決めておいてください。 第33条第2項ただし書は、他の法令に違反することとなる場合など3つの不開示事由を挙げています。判断が要る場面なので、その場で考える状態にしないことです。
非対面の買取を行う場合、施行規則第15条第3項十三号が、既に前各号の措置をとった者に識別符号を付し、なりすましが困難な方法でその措置が既に済んでいることを確かめる方法を定めています。再取引の簡略化の根拠がここにあります。
CRMの顧客IDと、この識別符号を同じものとして扱ってよいかは、条文の文言だけでは決まりません。本記事では断定しません。 十三号の要件は「既に前各号の措置をとっていること」と「なりすましが困難な方法で確かめること」であり、CRMの会員IDがこれを満たすかどうかは実装によります。
確認すべき点は3つです。①初回にどの号の措置をとったかが、IDに紐づいて記録されているか。②IDの発行と認証が、なりすましが困難な方法になっているか。③その判断の根拠を、自店が説明できるか。
そして、とった措置の区分は第16条の記載事項⑤として帳簿に残ります。十三号として記録するなら、初回の措置の記録が3年を超えて参照できる必要が生じます。 法定帳簿の保存期間は3年ですが、リピーターの初回取引が3年より前だった場合にどう扱うかを、導入時に決めてください。
CRM導入の効果を会員登録数やメール開封率で測ると、金額に換算できません。買取業で金額に変わるのは、在庫が現金に戻るまでの日数です。
中小企業実態基本調査(令和6年確報/法人企業・小売業、母集団236,813社)では、在庫回転期間は小売業全体33.5日、従業者5人以下で55.9日、6〜20人で32.6日でした。粗利率は5人以下31.7%、6〜20人31.2%とほぼ同じですが、営業利益率は0.2%対1.5%です。粗利ではなく回転で差がついています。
CRMが回転に効く経路は1つです。買う前に、売り先の見当がつくこと。 特定の区分を探している既存客が名簿にいれば、その区分の商品は買い取った時点で売り先が決まっています。滞留日数が短くなり、その分だけ次の買取に回せる現金が早く戻ります。
したがって測るのは、名簿経由で売れた商品の平均滞留日数と、それ以外の商品の平均滞留日数の差です。会員数が増えても滞留日数が変わらないなら、名簿は買取業の収益構造には効いていません。費用の枠としては、デジタル化・AI導入補助金2026(旧称IT導入補助金)の通常枠が使えます。補助額は業務プロセス1つ以上で5万円以上150万円未満、4つ以上で150万円以上450万円以下、補助率は1/2以内、必須の対象経費はソフトウェア購入費とクラウド利用料(最大2年分)です。リース・レンタル契約のITツール、中古品、交付決定前に購入したITツールは対象外です。
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 法定帳簿と販促用の名簿を、別のレコードとして持つ設計になっているか |
| 2 | 2本を同一人物として紐づけつつ、利用目的・保存期間・削除の可否を別々に管理できるか |
| 3 | 名簿側だけを削除する操作を、実際の画面で確認したか |
| 4 | 法定帳簿を誰も削除できない権限設計になっているか(法第18条第1項・第2項) |
| 5 | 取得時の利用目的の文言を実物で確認し、法務の確認を経て確定させたか(個人情報保護法第17条) |
| 6 | 受付票とタブレットの入力画面に、利用目的の明示が入っているか(第21条第2項) |
| 7 | 5年後に行いたい利用まで含めて、利用目的の文言を決めたか(第17条第2項の変更制限) |
| 8 | 法令が求める取扱いと、自店の判断で行う取扱いを2系統に分けて整理したか |
| 9 | 出張買取を行う場合、契約を締結しない旨の意思を表示した相手を除外する仕組みがあるか(特商法第58条の6第3項) |
| 10 | 勧誘に先立って伝える事項(氏名または名称・勧誘の目的・物品の種類)を、記録する項目に落としたか(同法第58条の5) |
| 11 | 外部サービスを使う場合、保存先・閲覧範囲・再委託の有無・漏えい時の通知経路を契約で決めたか(第23条・第26条) |
| 12 | 提携先やグループ会社への共有が、第三者提供に当たるかを確認したか(第27条) |
| 13 | 本人から開示を求められたときに、法定帳簿と名簿のどちらをどう扱うかを事前に決めたか(第32条・第33条) |
| 14 | 十三号の識別符号として顧客IDを使う場合、初回にとった措置の区分がIDに紐づいて記録されているか |
| 15 | リピーターの初回取引が3年より前だった場合の扱いを決めたか |
| 16 | 名簿経由で売れた商品と、それ以外の商品で、平均滞留日数を分けて測れるか |
| 17 | 補助金を使う場合、交付決定前に契約していないか、リース契約や中古品が混じっていないか |
古物台帳をそのまま販促の名簿として使い始めるケースです。第16条の帳簿には相手方の住所・氏名・職業・年齢が記載され、第18条第1項により3年間保存されますが、これは法令が求める取扱いです。個人情報保護法第17条は利用目的をできる限り特定することを、第18条は本人の同意なくその範囲を超えて取り扱わないことを定めています。第18条第3項第1号の「法令に基づく場合」の除外は記帳と保存の根拠であって、販促の根拠ではありません。使えるかどうかは取得時の利用目的の文言で決まるため、実物を確認して法務の判断を経てください。
法定帳簿と名簿を1つのテーブルで持ち、削除の操作が両方に及ぶ設計にするケースです。名簿は同意の撤回や利用目的の達成で削除の対象になりますが、法定帳簿は最終記載の日から3年間消せません。誤って消した場合、第18条第2項により直ちに所轄警察署長へ届け出る事由になり得ます。第33条第1号・第2号により、帳簿備付けや記載の義務違反は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。名簿の削除は現場でできてよく、法定帳簿の削除は誰にもできない権限設計にしてください。
出張買取のアポイント管理をCRMで行いながら、断られた相手の除外を担当者のメモに任せるケースです。特定商取引法第58条の6第3項は、契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘を禁じています。同条第1項は勧誘の要請をしていない者への勧誘と意思の有無の確認を、第2項は勧誘を受ける意思の確認をしないままの勧誘を禁じています。担当者の記憶に依存する運用では、担当が変わった時点で再勧誘が起こります。除外リストをシステムの機能として持ってください。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 古物台帳の顧客情報を、DMやメールの配信に使ってよいですか | 取得時にどう利用目的を特定したかで決まるため、一律には決まりません。個人情報保護法第17条は利用目的をできる限り特定することを求め、第18条は本人の同意なくその範囲を超えた取扱いを禁じています。第18条第3項第1号の「法令に基づく場合」の除外は、古物営業法が求める記帳と保存についてのものであって、販促の連絡を根拠づけるものではありません。本記事では可否を断定しません。自店の受付票や入力画面に書かれている利用目的の実物を確認し、法務の判断を経てください。 |
| 法定帳簿とCRMを1つにまとめてはいけないのですか | 禁じられているわけではありませんが、運用が成立しにくくなります。理由は保存期間の非対称です。法定帳簿は法第18条第1項により最終記載の日から3年間消せず、誤消去は第18条第2項の届出事由になり得ます。一方、販促用の名簿は同意の撤回や利用目的の達成で削除の対象になります。1つのレコードで持つと、削除してほしいと言われても消せない状態になります。同一人物として紐づけつつ、利用目的・保存期間・削除の可否を別々に管理できる設計にしてください。 |
| 顧客から「情報を消してほしい」と言われたら、どうしますか | 2本に分けていれば、名簿側を削除し、法定帳簿は残す対応になります。法第18条第1項の保存義務があるため、帳簿を消すことはできません。この説明をその場でできる状態にしておいてください。あわせて、個人情報保護法第32条は保有個人データに関する事項の公表等を、第33条は開示の請求を定めており、第33条第2項ただし書は他の法令に違反することとなる場合などを不開示事由としています。開示や削除の求めがあったときの手順を、導入時に文書化しておきます。 |
| 受付の書式は、CRM導入と同時に見直す必要がありますか | 見直しの対象は管理画面よりむしろ受付側です。個人情報保護法第21条第2項は、本人から直接書面(電磁的記録を含む)に記載された個人情報を取得する場合に、あらかじめ利用目的を明示することを定めています。買取の受付はこれに当たり得るため、受付票やタブレットの入力画面が明示の場所になります。導入後に文言を変えても、過去に取得した分の利用目的が遡って変わるわけではありません。第17条第2項は利用目的の変更を関連性のある範囲に限っているため、後で変えればよいという前提は成り立ちません。 |
| 出張買取でCRMを使う場合、特に注意することは何ですか | 断られた相手を除外する仕組みです。出張買取は特定商取引法の訪問購入に当たり、第58条の6第3項は、契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘を禁じています。同条第1項は勧誘の要請をしていない者への勧誘と勧誘を受ける意思の有無の確認を、第2項は意思の確認をしないままの勧誘を禁じています。また第58条の5は、勧誘に先立って購入業者の氏名または名称、勧誘の目的である旨、勧誘に係る物品の種類を明らかにすることを求めています。これらを担当者の記憶ではなくシステムの項目として持ってください。 |
| CRMの顧客IDを、リピーターの本人確認の簡略化に使えますか | 条文の文言だけでは決まらないため、本記事では断定しません。古物営業法施行規則第15条第3項十三号は、既に前各号の措置をとった者に識別符号を付し、なりすましが困難な方法でその措置が既に済んでいることを確かめる方法を定めています。確認すべきは、初回にどの号の措置をとったかがIDに紐づいて記録されているか、IDの発行と認証がなりすましが困難な方法か、その判断の根拠を自店が説明できるかの3点です。とった措置の区分は法第16条の記載事項として帳簿に残ります。 |
| 外部のクラウドサービスに顧客情報を置いてよいですか | 置くことは可能ですが、義務は自店に残ります。個人情報保護法第23条は、漏えい・滅失・毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じる義務を定めています。第26条は、個人の権利利益を害するおそれが大きい漏えい等が生じたときの個人情報保護委員会への報告と、本人への通知を定めています。保存先の国、閲覧できる従業員の範囲、再委託の有無、漏えいが判明した場合の通知経路と時間を契約で決めてください。提携先やグループ会社への共有は、第27条の第三者提供に当たり得ます。 |
| CRMの効果は、どこで判断すればよいですか | 会員数やメールの開封率ではなく、在庫が現金に戻るまでの日数です。中小企業実態基本調査では在庫回転期間が小売業全体33.5日、従業者5人以下55.9日、6〜20人32.6日で、粗利率は5人以下31.7%、6〜20人31.2%とほぼ同じなのに営業利益率は0.2%対1.5%です。差は粗利ではなく回転から出ています。CRMが回転に効く経路は、買う前に売り先の見当がつくことです。名簿経由で売れた商品と、それ以外の商品で平均滞留日数を分けて測り、差が出ているかを見てください。 |
この解決策が打ち手になりうる課題を21件挙げます。





















扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。CRM・顧客管理システムの導入をジャンル別に見たページを用意しています。
店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。


