
環境省の調査は、不要になった製品を手放すときの費用負担を「販売(お金を受け取った)」「支払い(費用を負担した)」「無償」の3つで聞いています。集計対象からは「自宅・物置等で保管」を除いています。
結果は品目によって大きく分かれました。同じ「不要品を手放す」という行為でも、お金が入ってくる商材と、出ていく商材があります。
| 品目 | 販売 | 支払い(費用負担) | 無償 |
|---|---|---|---|
| カメラ・周辺機器 | 92.3% | 0.0% | 6.7% |
| ソフト・メディア類 | 87.4% | 2.1% | 10.6% |
| ゲーム機器 | 87.2% | 1.8% | 12.1% |
| 玩具・模型 | 82.7% | 1.0% | 15.5% |
| 書籍 | 79.5% | 0.5% | 20.1% |
| 自動車 | 76.3% | 7.9% | 15.8% |
| スポーツ・レジャー用品 | 74.5% | 0.4% | 18.2% |
| ブランド品 | 67.2% | 6.0% | 26.8% |
| ベビー・子供用品 | 65.6% | 2.6% | 31.3% |
| カー用品 | 63.9% | 13.4% | 22.7% |
| 楽器類 | 62.5% | 6.3% | 31.3% |
| 携帯電話・スマートフォン | 60.3% | 8.5% | 39.7% |
| ブランド品を除く衣類・服飾品 | 59.6% | 3.1% | 37.3% |
| パソコン・周辺機器 | 45.0% | 44.0%※ | 46.5% |
| その他の家電製品 | 44.7% | 19.3% | 28.4% |
| バイク、原付バイク | 42.9% | 21.4% | 35.7% |
| 家具類 | 42.0% | 26.4% | 31.6% |
| 日用品・生活雑貨 | 38.0% | 7.3% | 59.4% |
| 自転車、自転車部品・パーツ | 33.7% | 14.6% | 51.7% |
| テレビ・洗濯機・冷蔵庫・エアコン | 27.6% | 44.0% | 28.4% |
「販売」の割合が9割前後に達しているのは、カメラ・周辺機器(92.3%)、ソフト・メディア類(87.4%)、ゲーム機器(87.2%)、玩具・模型(82.7%)です。これらは値段が付く前提で市場に出ます。
対極にあるのがテレビ・洗濯機・冷蔵庫・エアコンで、44.0%が「支払い」です。家電リサイクル法のリサイクル料金が発生するためで、家具類の26.4%は自治体の粗大ごみ処理手数料が該当すると報告書は推測しています。
「無償」が最も多いのは日用品・生活雑貨(59.4%)、自転車(51.7%)、パソコン・周辺機器(46.5%)です。値段が付かないが捨てるのも面倒、という位置づけになります。
有償で売れる商材は、消費者が最初から「いくらになるか」を意識しています。したがって買取価格の比較が起きやすく、価格競争になります。カメラやゲーム、トレーディングカードの買取が激戦なのはこのためです。
一方、費用を払って手放す商材では、消費者の基準は「いくらもらえるか」ではなく「いくら払わずに済むか」に変わります。無料で引き取れるだけで差別化が成立します。大型家電や家具を扱う事業者にとって、これは価格競争を回避できる構造です。
無償が多い商材は、そもそも取引として金銭が動いていません。ここは単品の買取ではなく、まとめての引き取りや他商材との抱き合わせで成立させる領域になります。
どの商材を扱うかは、金銭の向きだけでは決められません。同じ調査で、過去1年に不要品が発生した人の割合も分かります。
多いのは書籍29.1%、ブランド品を除く衣類・服飾品25.8%、家具類17.2%、日用品・生活雑貨17.0%、ブランド品14.4%、ソフト・メディア類12.7%、パソコン・周辺機器11.2%。
少ないのはゲーム機器0.6%、バイク・原付0.8%、自動車1.4%、カー用品3.3%、玩具・模型4.3%、楽器類4.4%です。
ゲーム機器は「販売」率87.2%と高い一方、発生率は0.6%で最も低いという組み合わせになります。1件あたりの確実性は高いが、母数が小さい商材です。
書籍は、発生率29.1%で最も多く、販売率も79.5%あります。母数が大きく、かつ有償で成立する商材です。買取店が集客商材として本を使う理由が数字で説明できます。
衣類は発生率25.8%と高いものの、販売率は59.6%にとどまり無償が37.3%を占めます。量は集まるが金銭化しにくい商材です。
テレビ・洗濯機・冷蔵庫は発生率6.4%と多くありませんが、44.0%が費用を払っています。件数は少ないが、無料引き取りの訴求が確実に効く領域ということになります。



