
古物営業法第12条第1項は、営業所・仮設店舗・古物市場ごとに、公衆の見やすい場所へ国家公安委員会規則で定める様式の標識を掲示することを義務づけています。第12条第2項は、事業規模が著しく小さい場合等を除き、氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号を、インターネット上で公衆の閲覧に供することを義務づけています。第12条の義務はこの2つです。
名刺、チラシ、封筒、のぼり、ポケットティッシュ、車両のマグネットシートといった紙・物の販促物について、許可証番号の記載を義務づける条文はありません。「古物商は広告に許可番号を書かなければならない」と説明する資料がありますが、根拠となる条番号を確認してください。第12条は掲示とインターネット公表の2つを定めています。
義務でないことを確認する意味は、工程の設計にあります。義務だと誤解したまま制作を進めると、本来やるべき第12条第2項の作業が「もう対応済み」として扱われます。紙に番号を刷ったことで、ネット公表の工程が済んだと処理されるのが典型的な流れです。
違反したときの罰則は第35条第2号により10万円以下の罰金で、第1項違反と同じ条項です。紙に載せていないことで罰せられることはありませんが、ネットに出していないことでは罰則の対象になります。この向きを取り違えないでください。
条文上の義務が無いことと、載せる意味が無いことは別です。紙の販促物に、氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号を記載することは、義務ではないが有効な情報提供として機能します。
理由は市場の側にあります。古物商等の許可件数は令和7年末で615,194件、前年比+42,170件です。令和2年の395,526件から令和7年614,118件まで5年で55%増えており、選択肢が増えるほど、許可を持っているかどうかが店を見分ける材料になります。
買取業は、売る側が本当の所有者とは限らない取引を扱う業種でもあります。令和7年中の古物商による不正品申告は129件で、道具類37件、時計・宝飾品類31件、機械工具類22件、書籍17件と、上位3区分で90件、全体の約7割を占めます。許可の表示は、公安委員会の管理下にあることを示す情報として、売りに来る客と持ち込もうとする側の双方に向けて機能します。
ただし、記載する場合は正確に書いてください。許可証番号は12桁で、公安委員会の名称とセットで意味を持ちます。名刺やチラシは刷り直しに費用がかかるため、記載内容の誤りは修正コストが直接発生します。刷る前に許可証の記載と突き合わせてください。
第12条第2項の義務が抜ける経路は、はっきりしています。サイトを作る工程が無ければ、公表する場所も生まれないためです。紙の販促物とポスティング、店頭の看板で集客を組み立てる設計だと、ウェブは後回しか、着手されないまま残ります。
この状態は、店頭の標識が正しく掲示されていても解消しません。第1項と第2項は別の義務です。店頭の標識を掲げていることは、第2項の履行にはなりません。同様に、紙の販促物に許可番号を刷っていることも、第2項の履行にはなりません。
第2項には「事業規模が著しく小さい場合等を除き」という除外があります。この除外に自分が当たるかどうかを、自己判断で決めないでください。判断は管轄の警察署で確認してください。除外に当たらないと判断された場合は第35条第2号の罰金の対象です。
紙を主体にする設計でも、ネット公表のためだけの最小のページを持つという解決策があります。氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号、所在地、連絡先を載せた1ページで、公表の要件を満たす形にできます。集客のためのサイトを作るかどうかとは、別の判断として進めてください。
| 制作物 | 許可番号の記載 | 適用される規制 | 発注時の注意 |
|---|---|---|---|
| 名刺 | 義務は無い(第12条は掲示とネット公表の2つ) | 出張時は特商法第58条の5の明示義務が別途かかる | 名刺を渡すことは明示義務の履行にならない |
| チラシ・折込 | 義務は無い | 景表法5類型。刷った後に直せない | 期限つき表示は期限後の運用を先に決める |
| ポスティング用チラシ | 義務は無い | 同上 | 配布エリアは扱う商材を客が運べる距離で決める |
| 封筒・のぼり・POP | 義務は無い | 屋外に出すものは屋外広告物法の条例が関わる場合がある | 設置予定地の自治体で確認 |
| 営業所の標識 | 様式は国家公安委員会規則で定められている | 第12条第1項。違反は10万円以下の罰金(第35条第2号) | 体裁を自作しない |
| ウェブでの許可番号表示 | 義務がある(氏名・公安委員会名・許可証番号) | 第12条第2項。違反は10万円以下の罰金 | 紙に刷ったことでは代替できない |
| 出張時の申込書面 | — | 特商法第58条の7(申込時)・第58条の8(締結時) | 記載事項は主務省令。販促物と一括発注しない |
| 引渡し拒絶の告知 | — | 特商法第58条の9 | 引渡しを受けるときに告げる |
| 制作費の補助申請 | — | 小規模事業者持続化補助金 ②広報費 | 車両本体・パソコンは対象外 |
媒体を選ぶときの判断材料として、電通「2025年 日本の広告費」があります。総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)で4年連続の過去最高です。先に断っておくと、これは市場全体の出稿額であって、1店舗あたりの費用相場ではありません。「折込チラシ1回いくら」の根拠には使えません。使えるのは、その媒体が伸びているか縮んでいるかという判断材料までです。
買取店の集客で使う媒体が集中するのは、プロモーションメディア区分1兆7,184億円(102.0%・構成比21.3%)です。内訳は、イベント・展示・映像ほか4,748億円(111.2%)、屋外3,042億円(105.3%)、ダイレクト・メール2,708億円(94.6%)、折込2,354億円(96.4%)、交通1,736億円(108.6%)、POP 1,540億円(103.8%)、フリーペーパー1,056億円(80.9%)です。
折込96.4%・DM94.6%・フリーペーパー80.9%と、紙で配る系がそろって縮小しています。一方で屋外105.3%・交通108.6%は伸びています。マスコミ四媒体では新聞が3,136億円(91.8%)で最も落ちており、インターネットは4兆459億円(110.8%)で構成比50.2%と初めて半数を超えました。
この数字が示すのは市場の方向であって、自店の効果ではありません。縮んでいる媒体でも自店には効くことがあり、伸びている媒体でも自店には効かないことがあります。使い方は、「紙で配る手段全体が縮んでいる市場で、自店はどう測って判断するか」という問いの立て方までです。測り方は次節で扱います。
このページには、名刺の印刷費、チラシの単価、ポスティングの1枚あたり費用、折込の料金を書きません。買取業に限定した一次情報が無く、電通の統計は市場全体の出稿額であって単価ではないためです。他社の記事にある金額は、その事業者が発注した条件での実額です。
代わりに決められるのは、配布後に何で判断するかです。買取業には、集客の効果を測る法定の手段があります。古物営業法第16条の帳簿です。古物を受け取り、引き渡したときに、その都度、取引の年月日、品目および数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、第15条第1項でとった措置の区分を記載する義務があり、第18条第1項により最終記載の日から3年間、営業所等に備え付けます。
この帳簿には相手方の住所が入ります。配布エリアと、実際に取引した相手の住所を突き合わせれば、配った範囲のどこから来たかが分かります。業界平均が公表されていなくても、自店の到達範囲は帳簿から作れます。ただし帳簿は法定の目的で作成・保存するものなので、集計に使う場合も個人情報保護法の利用目的の特定(第17条)と、取得時の明示(第21条)に沿った扱いにしてください。
動く指標も分けて見ます。販促物で動くのは来店件数と1件あたり点数で、査定額を上げたときに動くのは客単価です。どちらが効いたのかを帳簿の側から切り分けられます。あわせて在庫回転期間も見ます。中小企業実態基本調査(令和6年確報・法人企業・小売業)では、従業者5人以下の在庫回転期間55.9日、6〜20人32.6日、営業利益率は5人以下0.2%、6〜20人1.5%です。来店が増えても在庫が滞留すれば営業利益は増えません。
消費者庁は令和6年4月18日、「景品類等の指定の告示の運用基準について」を改定し、買取サービスも景品表示法の規制対象になり得ることを明確化しました。査定するなどして物品等を金銭と引き換える役務を提供していると認められる場合、「自己の供給する役務の取引」に当たるという整理です。
令和7年4月30日の「買取サービスに関する実態調査報告書」は、問題になりやすい表示を5類型に整理しています。買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取りの5つです。チラシは価格を大きく載せる媒体なので、5つとも現れます。
紙媒体に固有の問題は、刷った後に直せないことです。報告書は、1月末までと表示しながら2月以降も同内容を継続する例をキャンペーンの常態化として挙げています。チラシは配布後に回収できないため、期限を書くなら期限後の運用を先に決めておくことになります。また買い取った実績のない金額を「買取実績価格」と表示することは不可とされ、未使用品の上限価格をはるかに上回る額を出す例も挙げられています。
「何でも買取り」も紙で使われやすい表現です。特段の条件なくどのような状態でも買い取ってもらえると受け取られるのに、持ち込んだ物品の一部または全部を買い取らない場合は優良誤認にあたるとされています。買い取れない品目や状態の条件がある店は、表現を変えるか、条件を同じ面に示すかのどちらかになります。強調表示に例外があるなら、打消し表示を分かりやすく適切に行うことが前提です。「どこよりも高く」については、競合他社の買取価格を何ら調査していないのに「買取価格地域No.1」と表示する場合が、問題になる例として名指しされています。
出張買取の現場では、訪問時に名刺を渡すのが通例です。ここで、名刺を渡したことが特定商取引法第58条の5の履行になると考えないでください。
第58条の5は、購入業者は訪問購入をしようとするときは、その勧誘に先立って、その相手方に対し、購入業者の氏名または名称、売買契約の締結について勧誘をする目的である旨、および当該勧誘に係る物品の種類を明らかにしなければならないと定めています。名刺に載っているのは氏名または名称と連絡先までで、勧誘目的である旨と、勧誘する物品の種類は載りません。
行政処分では、この明示義務違反が繰り返し挙がっています。2026年8月4日、九州経済産業局は3社に対し業務停止命令9か月と指示、代表者に業務禁止命令9か月を出しました。取扱商品は宝石・貴金属・時計等の中古品で、違反行為は氏名等の明示義務違反、書面の交付義務違反、物品の引渡しの拒絶に関する告知義務違反、勧誘の要請をしていない者への勧誘、契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘、勧誘を受ける意思を確認しないで行う勧誘です。適用条項は法58条の5、法58条の6第1項・第2項・第3項、法58条の8第2項、法58条の9でした。
国民生活センターの相談内容でも、「不用品や和服の買い取りのはずが貴金属を買い取られた」型が中心で、古本・洋服・食器などを名目に訪問し貴金属を買い取る手口が繰り返し登場します。第58条の5が「当該勧誘に係る物品の種類」の明示を求めているのは、この構造に対応しています。訪問時に告げた物品と、実際に勧誘した物品が違えば、名刺を渡していても明示義務を満たしたことにはなりません。
出張買取に持って行く紙のうち、販促物と法定書面は明確に分かれます。販促物は名刺・チラシ・パンフレット。法定書面は、特定商取引法が交付を義務づけている書面です。制作の発注先も、内容の決め方も別です。
第58条の7第1項は、営業所等以外の場所で物品につき売買契約の申込みを受けたときは、直ちに、主務省令で定めるところにより、物品の種類、物品の購入価格、代金の支払の時期および方法、物品の引渡時期および引渡しの方法、第58条の14第1項による申込みの撤回または契約の解除に関する事項、第58条の15による物品の引渡しの拒絶に関する事項、そのほか主務省令で定める事項を記載した書面を交付することを定めています。申込みを受けた際に契約を締結した場合は、第58条の8の書面になります。
第58条の9は、相手方から直接物品の引渡しを受けるときに、その物品の引渡しを拒むことができる旨を告げることを定めています。クーリング・オフは、法定書面を受け取った日から数えて8日以内です。クーリング・オフの適用除外物品は、二輪を除く自動車、家具、大型家電、本・CD・DVD・ゲームソフト類、有価証券です。
法定書面の記載事項は主務省令で定まっているため、デザイン優先で項目を削れません。販促物の制作を外注するときに、法定書面まで一括で任せると、記載事項の抜けが起きます。前掲の処分事例でも、書面の交付義務違反と引渡しの拒絶に関する告知義務違反が違反行為に挙がっています。発注は分けてください。
紙の販促物は、配る範囲を自分で決められる媒体です。買取業では、この範囲を決める基準が他業種と違います。客はモノを運んでくるためです。
環境省の調査では、「リユースショップ・中古品販売店に持っていき、売却した」割合は、ゲーム機器72.3%、書籍37.3%、ソフト・メディア類32.8%、ブランド品を除く衣類・服飾品31.3%、ベビー・子供用品29.6%、スポーツ・レジャー用品23.0%、ブランド品22.7%です。持ち込みが成立する商材と、そうでない商材が分かれます。
扱う商材が大きければ、車で来られる範囲が上限になります。小さければ徒歩や自転車の範囲も入りますが、そもそも遠出してまで持ち込む動機が要ります。配布エリアを決めるときは、扱うジャンルと、そのジャンルの商材を客がどう運ぶかを先に置いてください。世帯数や配布可能枚数から決めると、運べない範囲に配ることになります。
客層も商材で分かれます。環境省の2024年調査では、リユースショップ店頭での購入は40代が最多で15.1%、フリマアプリでの購入は10・20代20.8%に対し60代以上8.0%、リユースショップでの売却は30代が60代以上より4.1ポイント高い結果でした。店頭買取の中心顧客は30〜40代です。紙で届く層とデジタルで届く層は同じではないため、媒体の選択は客層の想定とセットで決めることになります。
小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)の補助対象経費は8区分で、①機械装置等費 ②広報費 ③ウェブサイト関連費 ④展示会等出展費 ⑤旅費 ⑥新商品開発費 ⑦借料 ⑧委託・外注費です。チラシと看板は②広報費、サイト制作は③ウェブサイト関連費に当たります。
対象となるのは小規模事業者で、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員5人以下が目安です。買取店は商業・サービス業に当たるため、開業直後の多くの店がこの範囲に入ります。会社役員・個人事業主本人・一定条件を満たすパートタイム労働者は常時使用する従業員に含みません。ほかに、資本金5億円以上の法人に直接・間接に100%株式保有されていないこと、確定している直近過去3年の課税所得の年平均額が15億円を超えていないことが要件です。
除外に注意してください。ガイドブックは、汎用性が高く目的外使用になりうるものとして車・オートバイ・自転車・文房具・パソコン等・家庭用電気機械器具を明示しています。出張買取や移動店舗の車両は対象になりません。車体に施すラッピングと車両本体は分けて考えることになります。
補助率と上限は公募回次ごとに変わります。第17回のガイドブック(2025年4月25日 第1版)では補助率2/3、補助上限50万円で、免税事業者から適格請求書発行事業者に転換する場合のインボイス特例で+50万円、補助事業実施期間に事業場内最低賃金を申請時より+50円以上とする賃金引上げ特例で+150万円、両方を満たす場合は+200万円でした。申請前に最新の公募要領で確認してください。なお、補助の対象になるかどうかと、その販促物が景品表示法上問題ないかどうかは別の話です。
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 氏名・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号を、インターネット上で公衆の閲覧に供しているか(第12条第2項) |
| 2 | 紙の販促物に許可番号を刷ったことで、ネット公表を済ませたと処理していないか |
| 3 | 販促物に許可証番号を記載する場合、許可証の記載と突き合わせて誤りが無いか |
| 4 | チラシに買取価格を載せるなら、それが買取実績か参考相場かを区別しているか |
| 5 | 期限つきの表示を刷るなら、期限後にどう扱うかを配布前に決めてあるか |
| 6 | 「何でも買取」に近い表現を使っていて、実際には買い取らない品目がある状態になっていないか |
| 7 | 「地域No.1」等の比較表現を使うなら、競合の買取価格を継続して調査した記録があるか |
| 8 | 出張で使う法定書面(第58条の7・第58条の8)を、販促物とは別に用意しているか |
| 9 | 配布エリアを、扱う商材を客が運べる距離から決めているか |
| 10 | 配布後の効果を、第16条の帳簿の取引件数と相手方の住所から測れる形にしてあるか |
名刺やチラシに許可証番号を刷って、古物営業法の表示義務に対応したと処理する状態です。第12条の義務は第1項の営業所等での標識掲示と、第2項のインターネット上での公表の2つで、紙の販促物への記載を義務づける条文はありません。逆に、紙を主体に集客を組み立てる事業者ほどサイトを作る工程が無く、第2項が抜けたまま残ります。違反は第35条第2号により10万円以下の罰金です。集客用のサイトを作るかどうかとは別に、氏名・公安委員会の名称・許可証番号を載せた最小のページを持つ、という解決策があります。
訪問時に名刺を渡したことで、特定商取引法第58条の5の明示義務を果たしたと考える状態です。第58条の5は、勧誘に先立って、購入業者の氏名または名称、売買契約の締結について勧誘をする目的である旨、当該勧誘に係る物品の種類を明らかにすることを求めています。名刺に載るのは氏名または名称と連絡先までです。2026年8月4日に九州経済産業局が3社へ出した業務停止命令9か月と指示でも、氏名等の明示義務違反が違反行為に挙げられていました。国民生活センターの相談内容も、不用品や和服の買い取りのはずが貴金属を買い取られた型が中心です。
チラシに期限つきのキャンペーンを刷り、期限後もその条件で対応し続ける、あるいは同じ内容で刷り続ける状態です。消費者庁「買取サービスに関する実態調査報告書」(令和7年4月30日)は、1月末までと表示しながら2月以降も同内容を継続する例をキャンペーンの常態化として挙げています。チラシは配布後に回収できないため、期限を書くなら期限後の運用を配布前に決めておくことになります。また買い取った実績のない金額を「買取実績価格」と表示することは不可とされています。
電通「日本の広告費」の数字を、チラシ1回あたりの費用相場の根拠に使う状態です。総広告費8兆623億円、折込2,354億円、ダイレクト・メール2,708億円といった数値は市場全体の出稿額であって、1店舗あたりの費用ではありません。使えるのは、折込96.4%・DM94.6%・フリーペーパー80.9%と紙で配る系が縮小し、屋外105.3%・交通108.6%が伸びているという方向の判断までです。自店の効果は、第16条の帳簿から作った取引件数と相手方の住所で測ることになります。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| チラシや名刺に古物商許可番号を載せる義務はありますか | 条文上の義務はありません。古物営業法第12条が定めているのは、第1項の営業所・仮設店舗・古物市場ごとの標識掲示と、第2項による氏名または名称・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号のインターネット上での公表の2つです。紙の販促物への記載を義務づける規定は第12条にありません。ただし義務が無いことと、載せる意味が無いことは別です。古物商等の許可件数は令和7年末で615,194件、前年比+42,170件と増えており、許可の表示は店を見分ける材料として機能します。記載する場合は、許可証の記載と突き合わせて誤りが無いようにしてください。 |
| 紙の販促物だけで集客しています。ネットに何か出す義務はありますか | あります。古物営業法第12条第2項は、事業規模が著しく小さい場合等を除き、氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号を、インターネット上で公衆の閲覧に供することを義務づけています。店頭の標識を掲げていることも、紙に許可番号を刷っていることも、この履行にはなりません。違反は第35条第2号により10万円以下の罰金です。除外規定はありますが、自分が当たるかどうかを自己判断で決めず、管轄の警察署で確認してください。集客用のサイトを作らない方針でも、氏名・公安委員会の名称・許可証番号・所在地・連絡先を載せた1ページを用意すれば、公表の形は作れます。 |
| チラシとポスティングは、今も効きますか | 自店に効くかどうかは、配布して自店で測るしかありません。示せるのは市場の方向だけです。電通「2025年 日本の広告費」では、総広告費8兆623億円のうちプロモーションメディアが1兆7,184億円(前年比102.0%)で、内訳は折込2,354億円(96.4%)、ダイレクト・メール2,708億円(94.6%)、フリーペーパー1,056億円(80.9%)と紙で配る系がそろって縮小し、屋外3,042億円(105.3%)、交通1,736億円(108.6%)は伸びています。ただしこれは市場全体の出稿額であって1店舗あたりの費用相場ではないため、単価の根拠には使えません。測定は、古物営業法第16条の帳簿にある取引の年月日と相手方の住所を、配布エリアと突き合わせる方法で行えます。 |
| 出張買取で使う書面は、チラシと一緒に外注してよいですか | 分けてください。特定商取引法第58条の7第1項は、営業所等以外の場所で物品につき売買契約の申込みを受けたときは直ちに、物品の種類、物品の購入価格、代金の支払の時期および方法、物品の引渡時期および引渡しの方法、申込みの撤回または契約の解除に関する事項、物品の引渡しの拒絶に関する事項、そのほか主務省令で定める事項を記載した書面を交付することを定めています。締結時は第58条の8です。記載事項は主務省令で定まっているため、デザイン優先で項目を削れません。2026年8月4日の3社への処分でも、書面の交付義務違反と物品の引渡しの拒絶に関する告知義務違反(第58条の9)が違反行為に挙げられていました。 |
| チラシに買取価格を載せてもよいですか | 載せる場合の条件があります。令和6年4月18日の運用基準改定により、買取サービスも景品表示法の規制対象になり得ることが明確化されました。令和7年4月30日の実態調査報告書は、問題になりやすい表示を買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取りの5類型に整理しています。買い取った実績のない金額を「買取実績価格」と表示することは不可とされ、未使用品の上限価格をはるかに上回る額を出す例も挙げられています。チラシは配布後に回収できないため、実績か参考相場かの区別、期限の扱い、買い取れない品目の条件を、刷る前に確定させてください。強調表示に例外があるなら、打消し表示を分かりやすく適切に行うことが前提です。 |
| 販促物の制作費に使える補助金はありますか | 小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)の補助対象経費8区分のうち、②広報費がチラシ・看板、③ウェブサイト関連費がサイト制作に当たります。対象は小規模事業者で、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員5人以下が目安です。会社役員・個人事業主本人・一定条件を満たすパートタイム労働者は含みません。ガイドブックは、汎用性が高く目的外使用になりうるものとして車・オートバイ・自転車・文房具・パソコン等・家庭用電気機械器具を明示して除外しており、出張買取や移動店舗の車両は対象になりません。補助率と上限は公募回次ごとに変わるため、最新の公募要領で確認してください。なお補助対象になるかどうかと、その販促物の表示が景品表示法上問題ないかどうかは別の判断です。 |
この課題の打ち手になりうる解決策を6件挙げます。直接の対処だけでなく、判断材料を得る手段や外部に頼る手段も含みます。






扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。名刺・チラシなど販促物の制作をジャンル別に見たページを用意しています。
店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。


