
制作の相談は通常、デザインの参考サイトと掲載したいコンテンツの一覧から始まります。買取店の場合、そこに入る前に確定させる項目があります。古物営業法第12条第2項の表示です。氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号の3点を、インターネット上で公衆の閲覧に供します。
第12条第1項が営業所での標識掲示を義務づけているのに対し、第2項はウェブ上での公表を義務づけています。第12条の義務は、この2つです。店頭の標識を用意しただけでは第2項を満たしません。違反した場合の罰則は第35条第2号により10万円以下の罰金で、第1項違反と同じ条項です。
要件定義の段階でこれを決めておくと、どのページに、どの位置に置くかがサイト構造の一部になります。フッターに固定表示する形が運用しやすい方法です。後から追加すると、テンプレートの構造によっては一部のページにしか出ない状態が生まれます。制作後にページを追加したときも同じ問題が起きます。
対象はコーポレートサイトだけではありません。買取専用のランディングページ、出張買取の申込フォームのページ、宅配買取の申込ページなど、自社が公衆の閲覧に供しているページで表示できる状態にしておきます。制作の見積もりを取る段階で、この表示を全ページのテンプレートに含めることを要件として渡してください。
第12条第2項には「事業規模が著しく小さい場合等を除き」という除外があります。この除外に自分が当たるかどうかを、自己判断で決めないでください。判断は管轄の警察署で確認してください。
実務上、この除外を根拠に表示を省く判断はリスクが釣り合いません。表示に追加の費用はほとんどかからない一方、除外に当たらないと判断された場合は第35条第2号の罰金の対象です。費用対効果として、表示しておくほうが明らかに合理的です。
また、除外に当たるかどうかは事業規模で決まるため、事業が成長すれば当たらなくなります。開業時に省いた表示は、その後追加されないまま残りやすい項目です。最初から入れておけば、規模が変わっても対応は要りません。
この表示は、客側にとっても意味を持ちます。古物商等の許可件数は令和7年末で615,194件、前年比+42,170件です。令和2年の395,526件から令和7年614,118件まで5年で55%増えており、選択肢が増えるほど、許可の表示があるかどうかで見分けられる場面が増えます。義務であると同時に、信用の表示として機能します。
サイトに「宅配買取の申込」「無料査定の申込」といったフォームを置くと、そこから始まる取引は非対面になります。非対面の本人確認は解釈の問題ではありません。古物営業法施行規則第15条第3項に13通りの方法が列挙されています。いずれも住所・氏名・職業・年齢の申出を受けることを共通の前提として、その上に確認手段が乗ります。
13号のうち三号・六号・七号は、支払方法とセットの措置です。六号は住民票の写し等の送付を受け、その氏名の預貯金口座へ振込・振替で代金を支払うことを約す方法。七号は身分証明書等の写しの送付に加え、その住所宛に転送しない取扱いの配達記録郵便物等を送って到達を確認し、同名義口座へ振り込む方法。三号は金品を内容とする本人限定受取郵便物等を送付する方法で代金を支払うことを約す方法です。
八号・九号がeKYCにあたります。八号は、古物商が提供するソフトで相手方の容貌と写真付き身分証明書等を撮影させ、画像情報の送信を受ける方法ですが、厚みその他の特徴が確認できることが要件です。顔と身分証の画像を並べて送らせるだけでは足りません。九号は容貌の画像と、写真付き身分証明書等のICチップに記録された情報の送信を受ける方法。十一号は公的個人認証、十三号は既に措置をとった相手に識別符号を付す再取引の簡略化です。
採用する号を決めてからフォームを設計してください。どの号を採るかで、フォームで受け取る項目、アップロードさせるファイル、支払方法の指定欄が変わります。制作を先に進めて後から確認方法を決めると、フォームの項目が足りず作り直しになります。なお対価の総額が1万円未満なら確認が免除されますが(施行規則第16条第1項)、同条第2項の7品目は金額に関係なく確認が要ります。
| 制作要件 | 根拠 | 確定させるタイミング | 満たさない場合 |
|---|---|---|---|
| 氏名・許可した公安委員会の名称・許可証番号の表示 | 古物営業法 第12条第2項 | 要件定義(全ページのテンプレートに含める) | 第35条第2号により10万円以下の罰金 |
| 申込フォームで採用する本人確認の方法 | 施行規則 第15条第3項の13号のいずれか | フォーム設計の前 | 受け取る項目が足りず、着荷後に支払えない案件が滞留 |
| 支払方法の指定(振込先名義の一致) | 施行規則 第15条第3項 三号・六号・七号 | フォーム設計の前 | 確認手段と支払手段が噛み合わない |
| 出張買取の申込内容の記録 | 特定商取引法 第58条の5・第58条の6 | フォーム設計の前 | 申込物品と訪問時の勧誘内容の一致を後から示せない |
| 価格表の区別(買取実績か参考相場か)と更新体制 | 景表法5類型(令和7年4月30日 実態調査報告書) | 掲載の可否を決める段階 | 買い取った実績のない金額を実績価格として表示することになる |
| 買い取れない品目・条件の明示 | 同上(「何でも買取り」は優良誤認) | コンテンツ設計 | 一部または全部を買い取らない場合に優良誤認 |
| 期限つき表示の切替手順 | 同上(キャンペーンの常態化) | 運用設計 | 期限後も同内容が残る |
| 利用目的の明示と公表 | 個人情報保護法 第17条・第21条・第32条 | フォーム公開前 | 取得時の明示義務を満たさない |
| ページ追加時にも法定表示が出る構造 | 第12条第2項 | 引き渡し時の確認手順 | 追加ページだけ表示が抜ける |
| 制作費の補助申請 | 小規模事業者持続化補助金 ③ウェブサイト関連費 | 公募回次の締切前 | — |
出張買取は特定商取引法の「訪問購入」にあたり、第58条の4以下の規制対象です。ここでサイトが持つ意味は、客側から申し込んだという事実が記録に残る点にあります。
第58条の6第1項は、購入業者は訪問購入に係る売買契約の締結についての勧誘の要請をしていない者に対し、営業所等以外の場所において、当該売買契約の締結について勧誘をし、または勧誘を受ける意思の有無を確認してはならないと定めています。第2項は、勧誘に先立って勧誘を受ける意思があることを確認せずに勧誘してはならないと定め、第3項は、契約を締結しない旨の意思を表示した者への勧誘を禁じています。
実際に処分が出ているのもここです。2026年8月4日、九州経済産業局は3社に対し業務停止命令9か月と指示、代表者に業務禁止命令9か月を出しました。取扱商品は宝石・貴金属・時計等の中古品で、違反行為には勧誘の要請をしていない者への勧誘、契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘、勧誘を受ける意思を確認しないで行う勧誘が含まれます。適用条項は法58条の5、法58条の6第1項・第2項・第3項、法58条の8第2項、法58条の9でした。
ただし、フォームからの申込があれば第58条の6の要件をすべて満たすと断定はできません。申込の内容と、実際に訪問して勧誘した物品の種類が一致しているかという問題が残ります。第58条の5は、勧誘に先立って氏名・勧誘目的・当該勧誘に係る物品の種類を明らかにすることを求めています。フォームの設計では、申込者がどの物品について申し込んだのかを記録できる項目にしておくと、後から確認できる形になります。
買取サイトには買取価格表や査定実績を載せる設計が多く採られます。消費者庁は令和6年4月18日、「景品類等の指定の告示の運用基準について」を改定し、買取サービスも景品表示法の規制対象になり得ることを明確化しました。運用基準3⑷は、査定するなどして物品等を金銭と引き換える役務を提供していると認められる場合には「自己の供給する役務の取引」に当たると規定しています。
令和7年4月30日に公表された「買取サービスに関する実態調査報告書」は、問題になりやすい表示を5類型に整理しています。買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取りの5つです。サイト制作の文脈では、5つとも掲載物として現れます。
特に注意が要るのは1番目です。買い取った実績のない金額を「買取実績価格」と表示することは不可とされ、未使用品の上限価格をはるかに上回る額を出す例が挙げられています。価格表を載せるなら、その数値が実際の買取実績なのか参考相場なのかを区別し、更新の責任者と更新頻度を決めてから公開してください。
サイトは看板より貼り替えが容易な媒体ですが、放置されやすい媒体でもあります。報告書は、1月末までと表示しながら2月以降も同内容を継続する例を、キャンペーンの常態化として挙げています。期限つきの表示をページに置くなら、期限当日に切り替える運用を制作時点で決めておくことになります。強調表示に例外があるなら、打消し表示を分かりやすく適切に行うことが前提です。
「サイトを作れば在庫がネットで売れる」という前提でサイトの目的を置くと、投資の方向を誤ります。経済センサス(2021年、法人組織)で、年間商品販売額に占めるインターネット販売の割合は、骨とう品小売業17.1%、中古品小売業(骨とう品を除く)14.6%、中古電気製品小売業14.5%です。古本小売業は店頭販売が97.6%を占めます。
事業所数ベースでインターネット販売を行う割合は、中古電気製品小売業29.3%、中古品小売業(骨とう品を除く)27.0%、古本小売業18.5%、骨とう品小売業17.6%、中古自動車小売業14.3%です。やっている事業所は3割近いのに、売上に占める比率は15%前後という差があります。多くの店にとってネットは主力ではなく補助チャネルという実態が読めます。
買取側の構成比も同じ方向です。消費者庁の実態調査報告書が掲載する2023年のチャネル別構成比は、店頭買取78.2%、出張買取10.0%、宅配買取9.5%です。買取市場規模は2018年7,843億円から2023年13,274億円へ伸びています。サイトの役割は、店頭に来てもらうための情報提供と、出張・宅配の申込の受付です。
この整理は、制作の優先順位に直結します。店頭に来てもらうために必要なのは、所在地、営業時間、駐車場の有無、買取できる品目とできない品目、持ち込む際に用意するもの(本人確認書類)、査定の所要時間の目安です。環境省の調査では、排出先を選んだ理由の最重視回答で「煩雑な手続きや準備をしなくてすむから」が19.2%と、金銭的な理由39.7%に次いで2番目でした。手間の少なさを伝える情報は、査定額を上げずに来店を動かせる項目です。
申込フォームを置いた時点で、サイトは個人情報を取得する経路になります。買取業では、古物営業法第16条により相手方の住所・氏名・職業・年齢を記帳し、第18条第1項により最終記載の日から3年間保存します。法で保存を義務づけられた個人情報を扱う業種です。
個人情報保護法の関連条文を挙げます。第17条は利用目的をできる限り特定すること、第18条は本人の同意なく特定した利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱わないこと、第20条は偽りその他不正の手段による取得の禁止、第21条は取得した場合の利用目的の通知または公表(本人から直接書面で取得する場合はあらかじめ明示)、第23条は安全管理措置、第26条は漏えい等の報告、第27条は第三者提供の制限、第32条は保有個人データに関する事項を本人の知り得る状態に置くことを定めています。
制作要件としては、フォームの前に利用目的を明示する導線と、公表用のページを用意することになります。第21条第2項は、本人から直接書面(電磁的記録を含む)に記載された個人情報を取得する場合、あらかじめ利用目的を明示することを求めています。フォームはこれに当たる取得方法です。
買取業に特有の論点として、法定帳簿と顧客名簿の関係があります。第16条の記帳は法令に基づく取扱いですが、そこで得た情報を販促のダイレクトメールに使うかどうかは、利用目的の特定と本人への明示の問題になります。サイトのフォームで取得する情報についても、査定・取引のためだけに使うのか、案内の送付にも使うのかを、制作の段階で決めて書き分けてください。
このページには制作費の目安を書きません。買取業のサイト制作費について、一次情報が存在しないためです。他社の記事にある金額は、その事業者が発注した内容での実額であって、自分の要件に当てはまる保証がありません。制作会社に依頼するのか、自社で構築するのかによっても比較の土台が変わります。
代わりにできるのは、見積もりを取る前に要件を確定させることです。要件が確定していない見積もりは、金額を比べても意味がありません。買取店の場合、最低限確定させておく項目は次のとおりです。第12条第2項の表示を全ページのテンプレートに含めること。申込フォームの有無と、置く場合に採用する施行規則第15条第3項の号。フォームで取得する項目と利用目的の明示。価格表の有無と更新の担当・頻度。ページを追加したときも法定表示が出る構造であること。
運用側の要件も先に決めます。更新を誰が行うか、更新に制作会社の作業が要るか、営業時間や買取品目を変更したときに自分で直せるか。更新できない構造で作ると、期限つきの表示を切り替えられず、景品表示法上の問題を放置することになります。
制作費は補助対象になり得ます。小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)の補助対象経費8区分のうち、③ウェブサイト関連費がサイト制作やEC構築に当たります。②広報費はチラシ・看板です。対象は小規模事業者で、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員5人以下が目安です。ただしガイドブックは、汎用性が高く目的外使用になりうるものとして車・オートバイ・自転車・文房具・パソコン等・家庭用電気機械器具を明示して除外しています。査定用のパソコンは対象外です。補助率と上限は公募回次ごとに変わるため、最新の公募要領で確認してください。
サイトに載せた情報は、更新されない限り公開され続けます。買取店で更新が滞りやすい項目は3つあります。買取価格・買取品目・キャンペーンの期限です。
買取価格は相場で動きます。載せた金額が実際の買取価格と乖離したまま残れば、景品表示法の5類型のうち買取参考価格・買取実績価格の問題に近づきます。更新できないなら載せない、というのが最も安全な設計です。載せるなら、更新日を併記し、更新の担当者と頻度を運用として決めます。
買取品目も動きます。扱う区分を増やしたり減らしたりしたときに、サイトの品目一覧が古いままだと、「何でも買取り」に近い印象を与えかねません。報告書は、特段の条件なくどのような状態でも買い取ってもらえると受け取られるのに、持ち込んだ物品の一部または全部を買い取らない場合は優良誤認にあたるとしています。買い取れない品目や条件を、同じページで示す設計にしておくことになります。
逆に、更新頻度が低くても問題にならない情報もあります。第12条第2項の法定表示、所在地、営業時間、本人確認書類の案内、査定の流れ、古物営業法上の手続きの説明です。これらを充実させ、価格表は更新体制がある場合に限って置く、という切り分けが現実的です。サイトの情報量を増やすことと、更新負債を増やすことは別に管理してください。
制作の完了は、デザインの確定ではなく、法定要件を満たしていることの確認で判断できます。公開前に確認する項目を先に決めておくと、制作会社への差し戻しが1回で済みます。
確認する項目は、全ページで氏名または名称・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号が表示されているか、申込フォームが施行規則第15条第3項のどの号に対応する項目を備えているか、フォームの前に利用目的が明示されているか、価格表に更新日と根拠の区別があるか、期限つきの表示に期限後の切替手順があるか、買い取れない品目や条件が同じページに示されているか、です。
公開後の運用も同時に決めます。ページを追加したときに法定表示が自動で入る構造になっているかは、公開時点では分かりません。追加ページを1枚作って確認する手順を、引き渡し時に組み込んでおくと確実です。
なお、検索順位や表示のされ方については、このページでは断定しません。検索エンジンや各種プラットフォームの仕様と規約は公表内容が変わるため、外部の仕様に依存した設計を前提として書くことができないためです。確定できるのは、自社が守る法定要件と、自社が更新できる範囲だけです。
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 氏名または名称・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号が、全ページで表示される構造になっているか |
| 2 | 買取専用ランディングページや申込フォームのページにも、その表示が出ているか |
| 3 | 「事業規模が著しく小さい場合等を除き」の除外を、自己判断で適用していないか |
| 4 | 申込フォームを置くなら、施行規則第15条第3項のどの号を採用するかを決めてあるか |
| 5 | 採用した号に必要な項目(住所・氏名・職業・年齢の申出、書類の写し、支払方法の指定)がフォームに揃っているか |
| 6 | 出張買取の申込で、申込者がどの物品について申し込んだかを記録できる項目になっているか |
| 7 | 価格を載せるなら、買取実績か参考相場かを区別し、更新日と更新担当を決めてあるか |
| 8 | 買い取れない品目・条件を、買取を訴求するページと同じ場所に示しているか |
| 9 | 期限つきの表示を、期限当日に切り替える運用手順が決まっているか |
| 10 | フォームの前に利用目的を明示し、保有個人データに関する事項を公表するページを用意しているか |
コーポレートサイトのフッターにだけ許可番号を入れ、買取専用のランディングページや申込フォームのページに入っていない状態です。古物営業法第12条第2項は、事業規模が著しく小さい場合等を除き、氏名または名称・許可をした公安委員会の名称・許可証の番号をインターネット上で公衆の閲覧に供することを義務づけており、違反は第35条第2号により10万円以下の罰金です。テンプレートの構造によっては一部のページにしか出ないため、ページを追加したときも表示が出るかを引き渡し時に確認してください。
宅配買取の申込フォームを先に作り、本人確認の方法を後から決める状態です。非対面の確認は古物営業法施行規則第15条第3項に13通り列挙されており、三号・六号・七号は支払方法とセットの措置、八号・九号がeKYCです。八号は容貌と写真付き身分証明書等を撮影させるだけでなく、厚みその他の特徴が確認できることが要件になっています。採用する号によってフォームで受け取る項目もアップロードさせるファイルも支払方法の指定欄も変わるため、決める前に作ると作り直しになります。
買取価格表を載せたまま更新体制を決めていない状態です。消費者庁「買取サービスに関する実態調査報告書」(令和7年4月30日)は、買い取った実績のない金額を「買取実績価格」と表示することを不可とし、未使用品の上限価格をはるかに上回る額を出す例を挙げています。また1月末までと表示しながら2月以降も同内容を継続する例を、キャンペーンの常態化として挙げています。更新できないなら載せない、載せるなら更新日と担当を決める、という切り分けになります。
「サイトを作れば在庫がネットで売れる」という前提で制作の目的を置く状態です。経済センサス(2021年、法人組織)では、年間商品販売額に占めるインターネット販売の割合は骨とう品小売業17.1%、中古品小売業(骨とう品を除く)14.6%、中古電気製品小売業14.5%で、古本小売業は店頭販売が97.6%を占めます。事業所数ベースでネット販売を行う割合が3割近い業種でも、売上に占める比率は15%前後です。買取側の構成比も店頭買取78.2%で、サイトの役割は店頭への来店誘導と出張・宅配の申込受付にあります。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| サイトに許可番号を載せる義務は本当にあるのですか | あります。古物営業法第12条第2項は、事業規模が著しく小さい場合等を除き、氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号を、インターネット上で公衆の閲覧に供することを義務づけています。第12条第1項の営業所での標識掲示とは別の義務で、店頭の標識を用意しただけでは第2項を満たしません。違反は第35条第2号により10万円以下の罰金で、第1項違反と同じ条項です。除外規定はありますが、自分が当たるかどうかを自己判断で決めず、管轄の警察署で確認してください。表示に追加費用はほとんどかからないため、費用対効果としては入れておくほうが合理的です。 |
| 宅配買取の申込フォームを作るとき、何を先に決めますか | 本人確認の方法です。古物営業法施行規則第15条第3項が非対面の確認方法を13通り列挙しており、どれを採用するかでフォームの項目が変わります。三号・六号・七号は支払方法とセットで、たとえば六号は住民票の写し等の送付を受け、その氏名の預貯金口座へ振込・振替で支払うことを約す方法です。七号は身分証明書等の写しの送付に加え、その住所宛に転送しない取扱いの配達記録郵便物等を送って到達を確認し、同名義口座へ振り込みます。八号・九号がeKYCで、八号は容貌と写真付き身分証明書等を撮影させ、厚みその他の特徴が確認できることが要件です。採用する号を決めてからフォームを設計してください。 |
| サイトに買取価格を載せてもよいですか | 載せること自体は否定されていませんが、条件が付きます。令和6年4月18日の運用基準改定により、買取サービスも景品表示法の規制対象になり得ることが明確化されました。令和7年4月30日の実態調査報告書は、問題になりやすい表示を買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取りの5類型に整理しています。買い取った実績のない金額を「買取実績価格」と表示することは不可とされ、未使用品の上限価格をはるかに上回る額を出す例も挙げられています。載せるなら、実績か参考相場かを区別し、更新日と更新担当を決めてから公開してください。更新できないなら載せない設計が安全です。 |
| 制作費はいくらぐらいかかりますか | 買取業のサイト制作費について一次情報が無いため、目安は示しません。他社の記事にある金額は、その事業者が発注した内容での実額です。代わりにできるのは、見積もりを取る前に要件を確定させることです。第12条第2項の表示を全ページのテンプレートに含めること、申込フォームの有無と採用する施行規則第15条第3項の号、フォームで取得する項目と利用目的の明示、価格表の有無と更新の担当・頻度、ページ追加時も法定表示が出る構造、更新を自社で行えるかを決めてから見積もりを取ってください。なお小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)の補助対象経費8区分のうち③ウェブサイト関連費がサイト制作に当たります。ただし査定用のパソコンは対象外として明示されています。 |
| 出張買取の申込フォームがあれば、勧誘の規制はクリアできますか | 断定できません。特定商取引法第58条の6第1項は、勧誘の要請をしていない者に対し、営業所等以外の場所において売買契約の締結について勧誘をし、または勧誘を受ける意思の有無を確認してはならないと定めています。フォームからの申込は要請の記録として機能しますが、第58条の5は勧誘に先立って氏名・勧誘目的・当該勧誘に係る物品の種類を明らかにすることを求めており、申込内容と訪問時に勧誘した物品の種類が一致しているかという問題は残ります。2026年8月4日に九州経済産業局が3社へ出した業務停止命令9か月と指示では、氏名等の明示義務違反や書面の交付義務違反も違反行為に挙げられていました。フォームは記録手段であって、現場の手続きを免除するものではありません。 |
| サイトから個人情報を受け取るとき、何を用意しますか | 利用目的の明示と、公表用のページです。個人情報保護法第17条は利用目的をできる限り特定すること、第21条第2項は本人から直接書面(電磁的記録を含む)に記載された個人情報を取得する場合にあらかじめ利用目的を明示することを求めています。フォームはこれに当たる取得方法です。第23条は安全管理措置、第26条は漏えい等の報告、第27条は第三者提供の制限、第32条は保有個人データに関する事項を本人の知り得る状態に置くことを定めています。買取業では古物営業法第16条により相手方の住所・氏名・職業・年齢を記帳し、第18条第1項で3年間保存するため、法で保存を義務づけられた個人情報を扱う立場になります。取引のためだけに使うのか案内の送付にも使うのかを、制作段階で書き分けてください。 |
この課題の打ち手になりうる解決策を6件挙げます。直接の対処だけでなく、判断材料を得る手段や外部に頼る手段も含みます。






扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。ホームページの制作をジャンル別に見たページを用意しています。
店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。


