
古物営業法には、査定や鑑定を行う者の資格に関する規定がありません。許可の要件は第4条の欠格事由に該当しないことであって、資格の保有ではありません。したがって「鑑定士」を名乗るために必要な国家資格は存在せず、名称の使用自体が制度で管理されているわけでもありません。
民間の認定は複数あります。ただし、費用、期間、受験者数、合格率、更新の有無を業界横断で示せる公的な統計はありません。特定の資格について「取得者は何人」「合格率は何%」と書ける根拠が無いため、このページでは名称も数値も扱いません。
この状態で資格を比較しようとすると、認定団体のサイトに書かれている説明文だけが材料になります。説明文は認定する側が書いたものなので、その資格が何を証明していないかは書かれていません。比較の材料としては片側しかありません。
そこで判断の順序を変えます。資格を探す前に、自店で証明したいものを言葉にする。真贋の判定か、相場の把握か、接客の手順か。証明したいものが決まってから、それを証明する認定を探す。この順序なら、説明文に無い項目を質問できます。
第13条第1項は、営業所・古物市場ごとに管理者を1人選任する義務を定めています。第13条第2項は、未成年者や第4条第1号から第7号までの欠格事由に該当する者などが管理者になれないことを定めています。いずれも資格の保有を要件にしていません。
第13条第3項は、管理者に不正品かどうかを判断するために必要な知識・技術・経験を得させる努力義務を、古物商に課しています。義務の名宛人は古物商です。管理者本人でも、認定団体でもありません。資格を取らせることはこの努力義務を果たす手段の一つになり得ますが、資格の取得そのものが要件になっているわけではありません。
令和7年中の古物商等管理者講習は150回・19,602人が受講しており、うち自動車に関するものが47回・4,618人でした。これは公安委員会側が実施しているものです。民間の資格取得とは別枠なので、教育計画では行を分けて管理してください。
この整理を先にしておかないと、資格の取得が「法対応」として社内に説明されます。法対応として扱うと、資格を取った時点で終わったことになり、第13条第3項が想定している継続的な教育が止まります。資格は手段の一つで、義務は毎年残ります。
資格は人に付きます。取得費用を事業者が負担しても、資格そのものは受験した個人のものです。退職すれば持って出ますし、配置転換で別の業務に就けば店頭では使われません。
一方、古物営業法の義務は事業者に残ります。営業所ごとの管理者1人の選任(第13条第1項)、標識の掲示(第12条第1項)、許可番号等のインターネット公表(第12条第2項)、相手方の真偽の確認(第15条第1項)、不正品の疑いがあるときの警察官への申告(第15条第3項)、帳簿への記載(第16条)と最終記載の日から3年間の備付け(第18条第1項)。担当者が入れ替わっても、これらは同じ形で続きます。
したがって、資格取得を進めるなら、同時に「店側に残るもの」を作ってください。判定の手順書、区分ごとのチェック項目、疑わしい場合の処理フロー、記録の様式。資格保有者がいる間にこれらを作れば、退職後も判断の水準が落ちにくくなります。作らなければ、資格保有者の退職と同時に判断の水準が下がります。
費用負担のルールも先に決めてください。誰が申し込み、誰が払い、勤続の条件を付けるのか。付けるなら労務上の扱いを確認したうえで書面にします。口頭の合意のまま退職の局面を迎えると、資格の話が労務の話に変わります。
| 論点 | 事実 | 根拠 | 実務 |
|---|---|---|---|
| 国家資格の有無 | 買取業に「鑑定士」の国家資格は無い | 古物営業法に査定者の資格規定は無い | 資格名では比較できない。証明したいものを先に決める |
| 許可の要件 | 資格ではなく、第4条の欠格事由に該当しないこと | 古物営業法 第3条・第4条 | 資格が無くても許可は下りる。無許可営業は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第31条第1号) |
| 管理者の要件 | 選任義務であって資格要件ではない | 第13条第1項・第2項 | 営業所ごとに1人選任する |
| 教育の義務 | 不正品かどうかを判断させる努力義務 | 第13条第3項(名宛人は古物商) | 資格取得は手段の一つ。取得で終わりにしない |
| 公安委員会の講習 | 令和7年に150回・19,602人(うち自動車47回・4,618人) | 警察庁 令和7年概況 | 民間資格とは別枠で管理する |
| 区分との一致 | 不正品申告は道具類37件・時計宝飾品類31件・機械工具類22件・書籍17件(上位3区分90件=約7割) | 警察庁 令和7年概況 | 自店の区分別比率と重ねて優先度を決める |
| 証明の対象 | 真贋か相場かで根拠が違う | 真贋=第13条第3項/相場=収益(粗利率31.7%・営業利益率0.2%) | 更新の有無を確認する。相場は動く |
| 資格の帰属 | 個人に帰属し、退職とともに出ていく | — | 在籍中に判定基準・処理フロー・記録様式を店側に残す |
| 広告での表示 | 事実の表示だが、組み合わせで優良誤認になりうる | 景品表示法(令和6年4月18日 運用基準改定/令和7年4月30日 実態調査報告書の5類型) | 民間認定と分かる形で。退職者の掲載を残さない |
| 効果測定 | 業界横断の一次情報が無い | 第16条・第18条第1項(帳簿は3年分) | 査定額と実売価格の差/成約率/1件あたり所要時間で前後比較 |
古物営業法の区分は13あります。美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類です。民間の認定は特定の商材に寄っていることが多く、自店の主力区分と一致しなければ、取っても店頭で使われません。
重みづけには公表データが使えます。令和7年中の古物商による不正品申告は129件で、区分別の内訳は道具類37件、時計・宝飾品類31件、機械工具類22件、書籍17件、事務機器類5件、美術品類4件、皮革・ゴム製品類4件、衣類2件、自動車2件、自動二輪車及び原動機付自転車2件、自転車類2件、写真機類0件、金券類0件、その他1件でした。上位3区分で90件、全体の約7割です。
自店の買取点数か買取金額に占める区分別の比率を出し、この分布と重ねてください。両方で上位に来る区分が、資格や研修に時間と費用を割く優先度の高い領域になります。開業前で実績が無い場合は扱う予定の区分で仮置きし、開業後に第16条の帳簿の数字で置き換えます。
写真機類と金券類の0件は、「申告に至った件数が0だった」という意味です。リスクが無いという意味ではありません。申告は古物商が疑いを認めて初めて発生するため、判断できていない状態でも件数は0になります。0件の区分を扱う店が、真贋の学習を省く根拠にはできません。
査定の場では真贋の判定と相場の把握を同時に使いますが、この2つは別の技能で、根拠も違います。真贋は第13条第3項の努力義務に対応し、相場は収益に対応します。
認定の説明文を読むときは、どちらを証明しているのかを確認してください。素材や刻印の見分け、修理歴や改造の判別、付属品の真贋は前者です。市況の読み方、販路ごとの価格差、季節性は後者です。両方を含む認定もありますが、その配分は説明文に書かれていないことがあります。
相場の技能を証明する認定には、構造的な限界があります。相場は動くため、認定の時点で正しかった知識が、翌年も正しいとは限りません。更新の仕組みがあるか、あるなら何を更新するのかを確認してください。更新が無い認定は、取得時点の知識を証明するものになります。
買取業では、査定額がそのまま仕入原価です。相場を読み違えれば、高く買えば粗利が減り、安く買えば客が他店へ回ります。中小企業実態基本調査では、従業者5人以下の小売業の粗利率は31.7%・営業利益率は0.2%、従業者6〜20人は粗利率31.2%・営業利益率1.5%です。相場の技能は、この営業利益率の側に直接効きます。
消費者庁は令和6年4月18日に「景品類等の指定の告示の運用基準について」を改定し、買取サービスも景品表示法の規制対象になり得ることを明確化しました。物品を査定して金銭と引き換える役務を提供していると認められる場合、「自己の供給する役務の取引」に当たるという整理です。
令和7年4月30日公表の「買取サービスに関する実態調査報告書」は、問題になりやすい表示を5類型に整理しています。買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取り。「買取価格地域No.1」と表示しながら競合他社の買取価格を何ら調査していない場合が、問題として名指しされています。
資格の表示は、それ自体は事実の表示です。問題になるのは組み合わせ方で、資格名を「だから高く買える」「だから正確」といった訴求と同じ見出しに置くと、表示全体として何を訴求しているかが問われます。民間の認定であることが読み手に分かる形で書くかどうかも、判断に影響します。国家資格が存在しない領域なので、読み手が公的な資格と受け取る余地があります。
在籍していない人の資格を掲げ続けることも避けてください。退職後もサイトに資格保有者として掲載が残る状態は、実態と表示がずれます。人員の異動があったときに表示を更新する担当を決めておいてください。
資格取得の費用対効果を、業界平均と比べて評価することはできません。費用も合格率も取得者数も、業界横断の一次情報が無いためです。比べる相手は、資格を取る前の自店です。
使える指標は3つあります。①査定額と実売価格の差(買った値と売れた値の開きが、区分ごとにどう変わったか)、②成約率(査定した件数のうち買取に至った件数)、③1件あたりの所要時間(受付から現金の受け渡しまで)。①は相場の技能、③は手続きの速さに対応します。
第16条の帳簿には、取引の年月日、品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、第15条第1項でとった措置の区分が記載され、第18条第1項により最終記載の日から3年間備え付けられます。販売側の記録と突き合わせれば、①は帳簿から作れます。業界平均が無くても、自店の推移は作れる構造です。
真贋の技能は数字に出にくい領域です。不正品申告は全国で年間129件という水準なので、1店の年間件数で評価することはできません。代わりに、疑いを認めた場面の処理(受付を断った、警察官へ申告した、上長へ引き継いだ)を記録し、それが手順どおりだったかで見てください。件数ではなく処理の正しさで測る領域です。
開業前に資格取得を計画するなら、許可の工程と並走させてください。古物商許可の申請先は主たる営業所の所在地を管轄する警察署(防犯係)で、手数料は19,000円(不許可でも返金されません)、標準処理期間は約40日です(書類の補正期間は含みません)。
資格が無くても許可は下ります。逆に、資格があっても許可がなければ営業できません。第31条第1号により、無許可営業は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。令和7年中の古物営業法違反の検挙は19件・12人で、態様別は無許可7件、身分確認3件、帳簿等記載3件ほかでした。検挙の最多が無許可である点は、優先順位を示しています。
開業前に間に合わせるべきものと、開業後で足りるものを分けてください。開業前に要るのは、初日から店頭で使う判断です。受け取ってよい品かどうか、確認と記帳をどう回すか、疑いを認めたらどうするか。資格の取得は、扱いを広げる段階で効いてくる投資です。
開業直前は最も時間が取れない時期です。受験日程を「準備が落ち着いてから」に置くと、開業後の繁忙で先送りされます。日程を先に押さえ、そこに他の準備を寄せる形にしてください。
資格保有者が1人いる状態と、判定の基準が文書化されている状態は違います。前者は人がいる間だけ機能し、後者は人が入れ替わっても機能します。買取業では、この差が採用と離職のたびに出ます。
残すものは4つです。①区分ごとの判定チェック項目、②判断がつかない場合の処理フロー(誰に上げるか、どこで止めるか)、③疑いを認めたときの手順(第15条第3項により申告先は警察官)、④判定の記録の様式。資格保有者がいる間に、その人の判断過程を項目に分解して書き出す作業になります。
この作業は、資格取得の副産物ではなく主目的として設計してください。取得を支援する条件として「取得後3か月以内に自店の判定基準を1区分分作成する」といった形で組み込むと、個人の技能が店の資産に変わります。
第16条の帳簿は、3年分どの店にも必ずあります。業界の平均値が手に入らなくても、自店の判断の履歴はここから作れます。資格の効果を語るときも、店に残った基準と、帳簿から作った指標の2つで語れる状態にしておいてください。
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 資格を探す前に、自店で証明したいもの(真贋/相場/接客手順)を言葉にしたか |
| 2 | その認定が真贋と相場のどちらを証明しているかを、説明文で確認したか |
| 3 | 更新の仕組みがあるか、あるなら何を更新するのかを確認したか |
| 4 | 自店の区分別買取比率(点数または金額)を出し、不正品申告の分布と重ねて優先度を決めたか |
| 5 | 写真機類0件・金券類0件を「リスクが無い」と読み替えていないか |
| 6 | 資格の取得を、第13条第3項の努力義務を「果たし終えたこと」として扱っていないか |
| 7 | 公安委員会の管理者講習を、民間資格とは別の行で管理しているか |
| 8 | 取得費用の負担者・申込者・勤続条件を、書面で決めたか |
| 9 | 取得者の在籍中に、区分ごとの判定チェック項目を作る計画があるか |
| 10 | 判断がつかない場合の処理フロー(誰に上げるか、どこで止めるか)を文書化したか |
| 11 | 疑いを認めたときの申告先が警察官であること(第15条第3項)を手順書に書いているか |
| 12 | 資格名を広告に出す場合、民間の認定であることが読み手に分かる形になっているか |
| 13 | 資格名を「だから高く買える」「だから正確」といった訴求と同じ見出しに置いていないか |
| 14 | 退職・異動があったときに、サイトの資格保有者の表示を更新する担当を決めているか |
| 15 | 効果測定を、査定額と実売価格の差・成約率・1件あたり所要時間で設計したか |
| 16 | 開業前なら、許可の工程(手数料19,000円・標準処理期間約40日)と並走する日程を先に押さえたか |
資格の取得を「法対応」として社内に説明してしまう状態です。古物営業法に査定者の資格規定は無く、許可の要件は第4条の欠格事由に該当しないこと、管理者の要件は第13条第1項の選任と第13条第2項の欠格事由です。第13条第3項が課しているのは、管理者に不正品かどうかを判断するために必要な知識・技術・経験を得させる努力義務で、名宛人は古物商です。法対応として扱うと、資格を取った時点で終わったことになり、毎年続く教育が止まります。
資格保有者が1人いることで、判定の水準が担保されていると考えてしまう状態です。資格は個人に帰属し、退職すれば持って出ます。一方、標識の掲示(第12条第1項)、確認(第15条第1項)、警察官への申告(第15条第3項)、記帳(第16条)と3年保存(第18条第1項)は事業者に残ります。在籍中に、区分ごとの判定チェック項目、判断がつかない場合の処理フロー、疑いを認めたときの手順、記録の様式を文書化しておかないと、退職と同時に判断の水準が下がります。
自店の主力と一致しない区分の認定を取ってしまう状態です。民間の認定は特定の商材に寄っていることが多く、店頭で使われなければ費用も時間も回収されません。優先度は、自店の区分別買取比率に、令和7年の不正品申告の分布(道具類37件、時計・宝飾品類31件、機械工具類22件、書籍17件で上位3区分が約7割)を重ねて決めてください。写真機類0件と金券類0件は申告に至った件数が0だったという意味で、判断できていない状態でも0になります。
資格名をサイトやチラシの見出しに置き、「だから高く買える」「だから正確」といった訴求と組み合わせてしまう状態です。令和6年4月18日の運用基準改定で買取サービスも景品表示法の対象になり得ることが明確化され、令和7年4月30日の実態調査報告書は買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取りの5類型を挙げています。買取業には国家資格が存在しないため、読み手が公的な資格と受け取る余地があります。民間の認定と分かる形で書き、退職者を保有者として掲載し続けないでください。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 「鑑定士」は国家資格ですか | 買取業に鑑定士の国家資格はありません。古物営業法には査定や鑑定を行う者の資格に関する規定が無く、許可の要件は第4条の欠格事由に該当しないことです。存在するのは民間の認定で、名称も認定基準もそれぞれ異なります。費用・受験者数・合格率を業界横断で比較できる一次情報も無いため、このページでは具体的な資格名も数値も扱いません。判断は、自店で証明したいもの(真贋/相場/接客手順)を先に決めてから、それを証明する認定を探す順序で進めてください。 |
| 資格が無いと古物商許可は取れませんか | 資格の有無は許可の要件ではありません。第3条により営業には都道府県公安委員会の許可が必要で、要件は第4条の欠格事由に該当しないことです。申請先は主たる営業所の所在地を管轄する警察署(防犯係)、手数料は19,000円(不許可でも返金されません)、標準処理期間は約40日です。逆に、資格があっても許可がなければ営業できません。第31条第1号により無許可営業は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、令和7年中の古物営業法違反の検挙19件・12人のうち無許可が7件と最多でした。 |
| 管理者になるのに資格は要りますか | 要りません。第13条第1項は営業所・古物市場ごとに管理者を1人選任する義務を定め、第13条第2項は未成年者や第4条第1号から第7号までの欠格事由に該当する者などが管理者になれないことを定めています。いずれも資格の保有を要件にしていません。第13条第3項は、管理者に不正品かどうかを判断するために必要な知識・技術・経験を得させる努力義務を古物商に課しています。資格取得はこの努力義務を果たす手段の一つになり得ますが、取得したことで義務が終わるわけではありません。 |
| どの区分の資格から取ればよいですか | 自店の区分別買取比率に、公表されている不正品申告の分布を重ねて決めてください。令和7年中の古物商による不正品申告は129件で、道具類37件、時計・宝飾品類31件、機械工具類22件、書籍17件、事務機器類5件、美術品類4件、皮革・ゴム製品類4件、衣類2件、自動車2件、自動二輪車及び原動機付自転車2件、自転車類2件、写真機類0件、金券類0件、その他1件でした。上位3区分で90件、全体の約7割です。両方で上位に来る区分から着手します。開業前で実績が無ければ扱う予定の区分で仮置きし、開業後に帳簿の数字で置き換えてください。 |
| 資格の取得費用は会社が負担すべきですか | 負担のしかたに正解はありませんが、申込者・支払者・勤続の条件を先に書面で決めてください。資格は受験した個人に帰属するため、費用を会社が出しても退職時には持って出ます。勤続条件を付けるなら労務上の扱いを確認したうえで書面にします。口頭の合意のまま退職の局面を迎えると、資格の話が労務の話に変わります。あわせて、取得後に自店の判定基準を作成することを支援の条件に組み込むと、個人の技能が店側の資産に変わります。 |
| 取得した資格を広告に出しても問題ありませんか | 事実の表示なので出せますが、組み合わせ方に注意が要ります。令和6年4月18日の運用基準改定で買取サービスも景品表示法の規制対象になり得ることが明確化され、令和7年4月30日の実態調査報告書は5類型(買取参考価格・買取実績価格、買取価格アップ、買取価格保証、何でも買取り、どこよりも高く買取り)を問題になりやすい表示として挙げています。資格名を「だから高く買える」といった訴求と同じ見出しに置くと、表示全体として何を訴求しているかが問われます。国家資格が存在しない領域なので、民間の認定であることが分かる形で書き、退職者を保有者として掲載し続けないでください。 |
| 資格を取ったことの効果は、どう測ればよいですか | 外部の平均値とは比べられません。費用も合格率も取得者数も業界横断の一次情報が無いためです。比べる相手は取得前の自店で、指標は3つ使えます。査定額と実売価格の差(区分ごとの開きの変化)、成約率(査定件数のうち買取に至った件数)、1件あたりの所要時間(受付から現金の受け渡しまで)です。第16条の帳簿には取引の年月日、品目及び数量、古物の特徴が記載され、第18条第1項により3年分が備え付けられているため、販売記録と突き合わせれば作れます。真贋の技能は、全国で年間129件という不正品申告の水準では件数として測れないため、疑いを認めた場面の処理が手順どおりだったかで見てください。 |
| 資格保有者が退職したら、どうなりますか | 資格は個人に帰属するので、店からは出ていきます。一方、標識の掲示(第12条第1項)、許可番号等のインターネット公表(第12条第2項)、管理者の選任(第13条第1項)、確認(第15条第1項)、不正品の疑いがあるときの警察官への申告(第15条第3項)、記帳(第16条)と3年保存(第18条第1項)は事業者に残ります。この非対称に備えるため、在籍中に、区分ごとの判定チェック項目、判断がつかない場合の処理フロー、疑いを認めたときの手順、記録の様式の4つを文書化しておいてください。あわせて、サイトの資格保有者の表示を更新する担当も決めておきます。 |
この解決策が打ち手になりうる課題を2件挙げます。


扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。鑑定士資格の取得をジャンル別に見たページを用意しています。
店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。


