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在庫評価損の計上:帳簿の数字は動くが、現金は1円も戻らない

在庫評価損は、帳簿に載っている在庫の金額を実態に合わせて引き下げる会計上の処理です。買取店では、査定額がそのまま仕入原価になるため、評価損は「その査定が現実の売価と合っていなかった」という記録になります。この記事では、評価損を計上しても現金が戻らないという前提を確認したうえで、金額ではなくどのカテゴリで出たかを見る読み方、法定帳簿を使って滞留日数を作る手順、そして計上したあとに変えるべきものを扱います。税務上の損金算入の要件は扱いません。確認先を示します。
資金解決策 🕐 2026-08-31 / 買取ラボ編集部
在庫評価損の計上:帳簿の数字は動くが、現金は1円も戻らない

評価損を計上しても、現金は1円も戻らない

在庫評価損は、帳簿上の在庫金額を引き下げる処理です。処理そのものによって現金が動くことはありません。在庫は棚に残ったままで、金額の表示だけが変わります。

買取業では、この点が特に効きます。在庫は客に現金を渡して手に入れたものだからです。査定額を渡した時点で現金は出ており、評価損の計上はその現金が戻らないことを帳簿に反映させる作業です。出た現金を取り戻す作業ではありません。

現金が戻るのは、その品が売れたときだけです。店頭で売る、ネットで売る、古物市場に出す、いずれかの経路を通って買い手に渡り、代金が入金されて初めて現金に戻ります。評価損はこの経路のどこにも作用しません。

したがって「評価損を計上して在庫を整理した」という言い方は、実態を正確に表していません。整理されたのは帳簿であって、棚と資金繰りは何も変わっていません。棚と資金繰りを動かすのは、売却か廃棄という別の行為です。この二つを分けて考えることが、以降のすべての判断の前提になります。

粗利率はほぼ同じで、営業利益率が7倍以上違う。差は回転にある

在庫の問題を利益で語るとき、多くの場合は粗利率が話題になります。買取業の場合、粗利率だけを見ていると原因を取り違えます。

中小企業庁「中小企業実態基本調査 令和6年確報(令和5年度決算実績)」の法人企業・小売業では、粗利率が従業者5人以下で31.7%、6〜20人で31.2%、小売業全体で29.8%です。5人以下と6〜20人の差は0.5ポイントしかありません。むしろ5人以下のほうが高く出ています。

ところが営業利益率は、5人以下で0.2%、6〜20人で1.5%、小売業全体で2.4%です。5人以下と6〜20人で7倍以上の開きがあります。粗利はほぼ同じように取れているのに、営業利益だけが桁で違うということです。

差は在庫の滞留から出ています。在庫回転期間は5人以下で55.9日、6〜20人で32.6日、小売業全体で33.5日です。在庫回転率は6.53回、11.19回、10.90回です。5人以下と6〜20人で1.7倍の差があります。買取業に限定した統計ではありませんが、規模が小さいほど在庫が滞留するという傾向は明確に出ています。

この構造が意味するのは、評価損を計上しても営業利益率の差は埋まらないということです。差を作っているのは回転で、評価損は回転に作用しません。自店の在庫回転期間が56日を超えているなら、同規模の小売業平均より滞留しています。計上の前に、この日数を出してください。

評価損の金額より、どのカテゴリで出たかを見る

評価損を計上する作業は、総額を出して終わりにされがちです。買取業では、総額はほとんど情報を持ちません。見るべきはカテゴリ別の内訳です。

理由は仕入の構造にあります。買取業は仕入原価を自分で決められる業種で、査定額がそのまま原価になります。評価損が出たということは、その品を買ったときの査定額が、現実の売価と合っていなかったということです。つまり評価損は査定基準の誤差を金額で表したものになります。

誤差は品目によって偏ります。同じ店でも、ブランド品の査定基準は当たっていて衣類の基準が外れている、という形で分かれます。総額で見ると、この偏りが消えます。カテゴリ別に出して初めて、どの基準を直せばよいかが分かります。

集計の単位は、査定基準を作っている単位と揃えます。査定表がブランド品・時計・貴金属・衣類・ゲーム・書籍という区分で作られているなら、評価損もその区分で出します。会計上の勘定科目の区分で集計すると、査定表と結びつかず、直す対象が特定できません。

あわせて、担当者別にも出せると精度が上がります。同じカテゴリで担当者によって評価損の出方が違うなら、原因は基準ではなく運用にあります。

出典:中小企業庁「中小企業実態基本調査 令和6年確報(令和5年度決算実績)」法人企業・小売業(粗利率31.7%/31.2%、営業利益率0.2%/1.5%、在庫回転期間55.9日/32.6日)、古物営業法(昭和24年法律第108号)第16条・第18条。税務上の損金算入の要件は本記事では扱わない

やること現金への効果在庫回転への効果帳簿への効果根拠になる記録
在庫評価損の計上変わらない変わらない在庫金額が下がる買取日・経過日数・販売実績(古物営業法第16条の帳簿と在庫台帳)
棚に残したまま値付けを変えない変わらない悪化する変わらない—
売却する(店頭・ネット・古物市場)代金が入る回転が進む在庫が減り売上原価に振り替わる第16条の引き渡し側の記帳
廃棄する処分費が出ていく棚が空く在庫が減る処分の事実を示す記録
カテゴリの受け入れ点数に上限を置く翌月以降の流出が減る翌期の滞留が減る翌期の在庫金額が抑えられるカテゴリ別の評価損内訳と滞留日数
査定担当者の評価軸に現金化日数を入れる翌期以降に効く翌期の回転が改善しうる翌期の評価損が減りうる担当者別の買取記録と滞留日数

帳簿は3年分ある。滞留日数は追加入力なしに作れる

カテゴリ別の評価損を出すには、それぞれの品をいつ買ったかという記録が要ります。買取業では、この記録が法令によって必ず存在します。

古物営業法第16条は、古物を受け取ったとき、または引き渡したときに、その都度帳簿等に記載する義務を定めています。記載事項は、取引の年月日、品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、第15条第1項でとった措置の区分です。

同法第18条第1項により、帳簿等は最終記載の日から3年間、営業所等に備え付けなければなりません。電磁的記録の場合も3年間、直ちに書面に表示できる状態で保存します。第18条第2項は、帳簿等をき損・亡失・滅失したときに直ちに所轄警察署長へ届け出る義務を定めています。

この帳簿は在庫管理台帳ではありませんが、取引の年月日と品目及び数量が必ず記録されています。在庫台帳と同じ品番で結んでおけば、買取日を起点にした滞留日数を追加の入力なしに作れます。買取日から30日・60日・90日・180日で区切り、カテゴリごとに点数と金額を並べます。

この集計ができていない店では、評価損の対象を決める根拠が「見た感じ動いていない」という判断になります。同じ品を翌期も同じ理由で計上することになり、記録として使えません。法定帳簿と在庫管理を別々に運用している場合は、まず品番の統一から着手するほうが手数が少なく済みます。

少額でも記帳が要る7品目は、評価損の点数が膨らむ

評価損の作業量は、金額ではなく点数で決まります。1点あたりの評価を裏づける記録を残す必要があるためで、点数が多いカテゴリほど手間が重くなります。

買取業では、この点数の重さが法令面でも効きます。古物営業法第15条第1項は取引相手の真偽を確認する措置を義務づけ、同条第2項第1号で対価の総額が国家公安委員会規則で定める金額未満の取引を免除しています。その金額は施行規則第16条第1項で1万円と定められています。

ところが同条第2項は、1万円未満でも確認が必要な古物を7品目挙げています。自動二輪車及び原動機付自転車、エアコンディショナーの室外ユニットと電気温水機器のヒートポンプ、専ら家庭用コンピュータゲームに用いられるプログラムを記録した物、光学的方法により音又は影像を記録した物、電線、金属製のグレーチング、書籍です。ゲームソフト、CD・DVD、書籍がここに含まれます。

法第16条ただし書により、確認が免除される取引は記帳も免除されますが、この7品目は逆に少額でも記帳が要ります。つまり買取店で最も点数が出やすい低単価の商材が、1件ずつ確認と記帳を要求される商材と重なっています。

評価損の側から見ると、これは二つの意味を持ちます。一つは、点数が多いため評価の作業と記録の整備に時間がかかること。もう一つは、記帳が必ず残っているため、買取日と品目の記録が確実に取れることです。手間は重い一方で、滞留日数の集計は最も作りやすいカテゴリでもあります。

縮小しているカテゴリでは、来期も同じ計上が必要になる

評価損を計上したあと、翌期に同じカテゴリで同じ処理を繰り返す店があります。原因が自店の内側にあるのか外側にあるのかを切り分けていないためです。

外側の材料になるのが経済センサス-活動調査(2021年)の年間商品販売額です。骨とう品小売業は378億円で2016年の613億円から38.5%減、古本小売業は1,163億円で2016年の1,274億円から8.7%減と縮小しています。一方、中古品小売業(骨とう品を除く)4,511億円と中古電気製品小売業698億円の合計5,209億円は、2016年の5,246億円とほぼ横ばいです。

縮小しているカテゴリで在庫が動かないなら、原因は査定基準の誤差だけではなく、需要側にもあります。この場合、評価損を計上しても翌期に同じ判断が必要になります。基準を下げて買い続ける限り、同じ処理が毎期発生します。

横ばいのカテゴリで動かないなら、原因は自店の側にあります。査定額、値付け、見せ方、売り先の選択のいずれかが外れています。この場合は基準を直せば翌期の評価損は減ります。

切り分けた結果、縮小カテゴリでの評価損が繰り返されているなら、判断の対象は評価損の計上方法ではなく、そのカテゴリを扱い続けるかどうかになります。取り扱いをやめる、買取の上限点数を決める、出口を古物市場に限定する、といった選択肢を、評価損の金額と並べて検討してください。

税務上の要件はここには書かない。判断は税理士と国税庁で

在庫評価損を税務上の損金として算入できるかどうかには要件があります。この記事では、その要件、対象となる事実の範囲、必要な証憑、評価方法の届出の扱いについて一つも書きません。参照できる一次情報を持っていないためです。

会計上の処理と税務上の取り扱いは、必ずしも一致しません。帳簿で評価損を計上したことが、そのまま課税所得の計算に反映されるとは限りません。ここを混同したまま決算を組むと、想定した税額と実際が食い違います。

確認先は、顧問税理士と国税庁の公表資料です。確認するときは、自店で何を根拠に評価を引き下げたのかを、事実として説明できる形で持参してください。カテゴリ、点数、買取日、経過日数、直近の販売実績、同種品の相場を確認した記録が揃っていれば、判断の材料になります。

この記事が扱っているのは、その手前の部分です。どの在庫が対象になりうるかを機械的に絞り込む手順と、絞り込んだ結果をどう読むかという二点に限っています。

なお、電子データで帳簿や証憑を保存する場合は、古物営業法の帳簿とは別の法律が関わります。電子帳簿保存法(正式名称:電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律)第4条が国税関係帳簿書類の電磁的記録による保存を、第7条が電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存を定めています。具体的な保存要件は財務省令で定まるため、条文だけで判断せず、国税庁の公表資料と顧問税理士に確認してください。

評価損を出したあとに変えるのは、査定基準のほう

評価損の計上が終わったら、作業はそこで完了しません。カテゴリ別の内訳が出ている以上、次にやることは決まっています。査定基準を直すことです。

直し方は、金額の上限ではなく点数の上限を置く形が実務的です。低単価で点数が出るカテゴリでは、金額の上限は歯止めになりません。棚の容量と、値付けにかけられる時間から逆算した点数が、その店の受け入れ能力です。

もう一つは、出口を決めていない品を買わないという基準です。店頭で売るのか、ネットに載せるのか、古物市場に出すのかを査定の場で決めます。古物市場に出す前提の品なら、同法第14条第3項により古物市場では古物商間でなければ売買できないため、相手は必ず古物商になります。出口が決まらない品は、買わないか、処分の費用を織り込んだ金額でしか買わないという基準にします。

査定担当者の評価指標も見直します。買取件数や買取金額だけで評価すると、在庫は必ず増えます。買い取った在庫が何日で現金に戻ったかを担当者ごとに出せば、評価の軸が入口から出口まで伸びます。粗利率31.7%で営業利益率0.2%という数字は、入口だけを見ている経営の結果として読めます。

そして翌期、同じカテゴリで評価損がいくら出たかを比べます。減っていれば基準の修正が効いています。減っていなければ、原因は基準ではなく、そのカテゴリを扱っていること自体にあります。評価損の金額は、この検証のためにカテゴリ別で保存しておいてください。

確認すべきこと

#チェック項目
1評価損の計上と、売却・廃棄を別の作業として区別しているか
2自店の在庫回転期間を日数で出しているか。56日を超えていないか
3評価損を総額ではなく、査定基準を作っている単位のカテゴリ別で集計しているか
4カテゴリ別に加えて、担当者別の内訳も出せるか
5古物営業法第16条の帳簿と在庫台帳を、同じ品番で結んでいるか
6買取日を起点に30日・60日・90日・180日で区切り、点数と金額の両方を出しているか
71万円未満でも記帳が要る7品目(書籍・光学メディア・ゲームソフト等)の点数を別枠で見ているか
8動かない在庫について、カテゴリが縮小しているのか自店の基準が外れているのかを切り分けたか
9評価損の根拠(買取日・経過日数・販売実績・相場を確認した記録)を、説明できる形で残しているか
10計上後に、カテゴリ別の受け入れ点数の上限と、出口を決めない品を買わない基準を設定したか
11翌期に同じカテゴリの評価損が減ったかを比較できるよう、内訳を保存しているか

よくある失敗

評価損の計上を、在庫を整理した作業だと受け取ってしまう失敗があります。この処理で動くのは帳簿上の金額だけで、棚の在庫も現金残高も変わりません。買取業では在庫は客に現金を渡して手に入れたもので、その現金が戻るのは品が売れたときだけです。計上と同時に、売却か廃棄のどちらを実行するかを品ごとに決めてください。決めないまま計上すると、同じ品を翌期も同じ理由で処理することになります。

評価損を総額でしか出さず、査定基準の是正につなげられない失敗があります。買取業は査定額がそのまま仕入原価になるため、評価損は査定基準と現実の売価の誤差を金額で表したものです。誤差は品目によって偏るため、総額では偏りが消えます。集計の単位は会計上の勘定科目ではなく、査定表を作っている区分に揃えてください。カテゴリ別で出していれば、翌期に同じ集計を取ることで基準の修正が効いたかを検証できます。

縮小しているカテゴリで、毎期同じ評価損を繰り返す失敗があります。経済センサス-活動調査(2021年)の年間商品販売額では、骨とう品小売業が378億円で2016年比38.5%減、古本小売業が1,163億円で同8.7%減です。一方、中古品小売業(骨とう品を除く)と中古電気製品小売業の合計5,209億円は2016年の5,246億円とほぼ横ばいです。縮小しているカテゴリでは、査定基準を直しても需要側の要因が残ります。この場合の判断対象は計上方法ではなく、そのカテゴリを扱い続けるかどうかになります。

よくある質問

質問回答
評価損を計上すると、資金繰りは楽になりますか楽になりません。評価損は帳簿上の在庫金額を引き下げる処理で、現金は動きません。買取業では在庫は客に査定額を現金で渡して手に入れたもので、その現金が戻るのは品が売れて代金が入金されたときだけです。資金繰りを動かすのは売却か廃棄という別の行為です。計上と同時に、対象の品を店頭・ネット・古物市場のどこで売るか、あるいは廃棄するかを決めてください。なお税負担への影響については、会計上の処理と税務上の取り扱いが一致するとは限らないため、顧問税理士と国税庁の公表資料で確認してください。
どの在庫を評価損の対象にするか、機械的に決められますか買取日からの経過日数で切ると運用できます。買取日を起点に30日・60日・90日・180日で区切り、カテゴリごとに点数と金額の両方を出します。判断の線の一つとして、中小企業実態基本調査の在庫回転期間が使えます。小売業全体33.5日、従業者5人以下55.9日、6〜20人32.6日で、56日を超えていれば同規模の小売業平均より滞留しています。60日を第一の線、90日を検討の線として置き、カテゴリごとに前後させると、判断者の思い入れが入りません。ただし税務上の損金算入の要件はこれとは別に定められているため、対象の確定は税理士に確認してください。
経過日数を集計する仕組みを、新しく作る必要がありますか作らなくても始められます。古物営業法第16条は、古物を受け取ったとき、または引き渡したときに、その都度帳簿等へ記載する義務を定めており、記載事項には取引の年月日、品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、第15条第1項でとった措置の区分が含まれます。第18条第1項により、帳簿等は最終記載の日から3年間、営業所等に備え付けます。この記録と在庫台帳を同じ品番で結べば、買取日を起点にした滞留日数を追加入力なしに作れます。法定帳簿と在庫管理を別々に運用している場合は、品番の統一から着手するほうが手数が少なく済みます。
書籍やCDのような低単価品は、金額が小さいので後回しでよいですか作業量は金額ではなく点数で決まるため、後回しにすると負荷が積み上がります。古物営業法施行規則第16条第1項により、本人確認が免除されるのは対価の総額が1万円未満の取引ですが、同条第2項は1万円未満でも確認が必要な7品目を挙げています。書籍、光学的方法により音又は影像を記録した物、専ら家庭用コンピュータゲームに用いられるプログラムを記録した物がここに含まれます。法第16条ただし書により確認が免除される取引は記帳も免除されますが、この7品目は少額でも記帳が要ります。手間は重い一方、買取日と品目の記録が必ず残るため、滞留日数の集計は最も作りやすいカテゴリでもあります。
毎期同じカテゴリで評価損が出ます。何を直せばよいですかまず、カテゴリが縮小しているのか自店の基準が外れているのかを切り分けます。経済センサス-活動調査(2021年)では、骨とう品小売業378億円が2016年比38.5%減、古本小売業1,163億円が同8.7%減で縮小、中古品小売業(骨とう品を除く)と中古電気製品小売業の合計5,209億円は2016年5,246億円とほぼ横ばいです。横ばいのカテゴリで出ているなら査定基準か値付けか売り先の問題で、基準を直せば翌期減ります。縮小しているカテゴリなら、基準を直しても需要側の要因が残るため、判断対象は取り扱いを続けるかどうかになります。買取の上限点数を決める、出口を古物市場に限定する、といった選択肢を評価損の金額と並べて検討してください。
評価損を減らすために、まず何を変えるべきですか査定基準に、金額ではなく点数の上限を置くことです。低単価で点数が出るカテゴリでは金額の上限が歯止めになりません。棚の容量と値付けにかけられる時間から逆算した点数が、その店の受け入れ能力です。あわせて、出口を決めていない品を買わないという基準を置きます。店頭・ネット・古物市場のどれで売るかを査定の場で決め、決まらない品は買わないか処分費を織り込んだ金額でしか買わない形にします。さらに査定担当者の評価に、買い取った在庫が何日で現金に戻ったかを加えます。粗利率31.7%で営業利益率0.2%、在庫回転期間55.9日という数字は、入口だけを見ている経営の結果として読めます。
税務上、評価損はどこまで認められますかこの記事では要件を書きません。損金算入の要件、対象となる事実の範囲、必要な証憑、評価方法の届出の扱いについて、参照できる一次情報を持っていないためです。会計上の処理と税務上の取り扱いは必ずしも一致しないため、帳簿で計上したことがそのまま課税所得に反映されるとは限りません。顧問税理士と国税庁の公表資料で確認してください。相談に行くときは、カテゴリ、点数、買取日、経過日数、直近の販売実績、同種品の相場を確認した記録を持参すると判断の材料になります。電子データで帳簿や証憑を保存する場合は電子帳簿保存法第4条・第7条が関わり、具体的な保存要件は財務省令で定まるため、これも条文だけで判断しないでください。

「在庫評価損の計上」が効く課題

この解決策が打ち手になりうる課題を4件挙げます。

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取扱ジャンル別に見る

扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。在庫評価損の計上をジャンル別に見たページを用意しています。

買取形式別に見る

店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。

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