
対象となるのは小規模事業者です。業種ごとに常時使用する従業員数の上限が決まっており、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下です。買取店は商業・サービス業にあたるため、この5人以下が目安になります。
常時使用する従業員には、会社役員、個人事業主本人、一定条件を満たすパートタイム労働者は含みません。実際の在籍人数より少なく数えられるため、思っているより対象に入りやすい制度です。
ほかに、資本金5億円以上の法人に直接・間接に100%株式保有されていないこと、確定している直近過去3年の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていないことが要件です。独立系の買取店であれば、まず問題になりません。
補助率は2/3、補助上限は50万円です。75万円の経費に対して50万円が補助される計算になります。
上限には特例による上乗せがあります。インボイス特例は、免税事業者から適格請求書発行事業者に転換する小規模事業者が対象で、+50万円。賃金引上げ特例は、補助事業実施期間に事業場内最低賃金を申請時より+50円以上とした場合で、+150万円。両方を満たせば+200万円で、上限は250万円になります。
賃金引上げ特例のうち赤字事業者は、補助率が3/4に引き上げられます。
補助金は後払いです。事業を実施して実績報告を出し、確定検査を経てから入金されます。申請が通っても、いったんは自己資金か借入で全額を立て替える必要があります。
対象経費は8区分です。①機械装置等費 ②広報費 ③ウェブサイト関連費 ④展示会等出展費 ⑤旅費 ⑥新商品開発費 ⑦借料 ⑧委託・外注費。
買取業で現実的に効くのは②と③です。②広報費は、新サービスを紹介するチラシの作成・配布や看板の設置が例として挙げられています。折込チラシ、ポスティング、店頭の看板・のぼりはここで見られます。
③ウェブサイト関連費は、ウェブサイトやECサイトの開発・構築・更新・改修・運用に係る経費が対象です。買取サイトの制作やリニューアル、買取相場ページの構築が該当します。
⑧委託・外注費は、店舗改装など自社では実施困難な業務を第三者に依頼する場合で、契約が必須です。査定カウンターの設置工事などが検討対象になります。
| やりたいこと | 可否 | 根拠・代替 |
|---|---|---|
| 折込チラシ・ポスティング | 対象 | ②広報費 |
| 店頭の看板・のぼり設置 | 対象 | ②広報費 |
| 買取サイトの制作・リニューアル | 対象 | ③ウェブサイト関連費 |
| 買取相場ページの構築 | 対象 | ③ウェブサイト関連費 |
| 査定カウンターの設置工事 | 対象になりうる | ⑧委託・外注費(契約必須) |
| 出張買取の車両購入 | 対象外 | 汎用性が高いものとして明示的に除外 |
| 査定用パソコンの購入 | 対象外 | 同上。デジタル化・AI導入補助金側で検討 |
| 買取原資(仕入資金) | 対象外 | 販路開拓の経費が対象。融資で対応する領域 |
汎用性が高く目的外使用になりうるものは対象外です。公募ガイドブックは、車・オートバイ・自転車・文房具・パソコン等・家庭用電気機械器具を明示しています。
これは買取業に直接影響します。出張買取の車両は補助対象になりません。 「無店舗(出張専門)で開業」や「移動店舗(車両型)」を検討するとき、車両費を補助金で賄う前提は成り立ちません。
査定用のパソコンも対象外です。システムを導入するなら、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)側で考えます。こちらはソフトウェア購入費とクラウド利用料が必須経費で、補助額は業務プロセス1つ以上で5万円以上150万円未満、4つ以上で150万円以上450万円以下、補助率1/2以内(条件を満たせば2/3以内)です。
そして最も重要な線として、買取原資には使えません。 この補助金は販路開拓と業務効率化の取組を支援するもので、仕入資金や運転資金を賄う制度ではありません。買取資金が足りない場合は、融資で対応する領域です。
公募は回次制で、条件は回次ごとに変わりえます。ここに書いた金額と要件は第17回のガイドブック(2025年4月25日 第1版)によるものです。申請時点の公募要領で必ず確認してください。
スケジュールも回次ごとに動きます。確認時点で第20回の申請受付締切は2026年12月15日(火)17:00でした。
補助金は要件を満たせば全て交付されるものではありません。申請内容を審査し、評価の高い順に採択が決まります。経営計画の作成が前提になるため、何に使うかだけでなく、それが販路開拓にどうつながるかを書けるかが分かれ目になります。
補助金は事業を実施したあとに支払われます。申請して採択されても、その時点で入金されるわけではありません。
流れは、申請、審査、採択発表、見積書等の提出、交付決定、補助事業の実施、実績報告書の提出、確定検査、補助金額の確定、請求、入金となります。実際に支出するのは補助事業の実施段階で、入金はその先です。
つまり75万円の経費に対して50万円が補助される場合でも、いったんは75万円を自己資金か借入で用意する必要があります。補助分の50万円が戻るのは数か月先です。
買取業では、この立替が買取原資を圧迫しないかを確認してください。原資を取り崩して補助事業に充てると、その間の買取が細ります。
対象経費は8区分に分かれています。①機械装置等費 ②広報費 ③ウェブサイト関連費 ④展示会等出展費 ⑤旅費 ⑥新商品開発費 ⑦借料 ⑧委託・外注費。
買取業で使うなら、チラシ・看板は②広報費、サイト制作は③ウェブサイト関連費、店舗改装など自社では実施困難な業務の外注は⑧委託・外注費です。⑧は契約が必須とされています。
整理が要るのは、1つの支出が複数の区分にまたがる場合です。たとえばサイトを作って同時にチラシも刷るなら、②と③に分けて計上することになります。まとめて1件として出すと、区分の判断で差し戻される可能性があります。
汎用性が高く目的外使用になりうるものは、どの区分でも対象外です。ガイドブックは車・オートバイ・自転車・文房具・パソコン等・家庭用電気機械器具を明示しています。区分に当てはめる前に、この除外に該当しないかを先に確認してください。
| # | チェック項目 |
|---|---|
| 1 | 常時使用する従業員が5人以下か(商業・サービス業の要件。役員・個人事業主本人・一定のパートは含まない) |
| 2 | 使いたい費目が8区分のどれに当たるか整理しているか |
| 3 | 車両・パソコンを補助対象に含める前提を置いていないか |
| 4 | 買取原資を補助金で賄う計画になっていないか |
| 5 | 後払いのため、いったん全額を立て替える資金があるか |
| 6 | インボイス特例・賃金引上げ特例の要件を満たせるか検討したか |
| 7 | 申請時点の公募要領で金額と要件を確認したか(回次ごとに変わる) |
| 8 | 経営計画で、その支出が販路開拓にどうつながるかを説明できるか |
| 9 | 補助金が後払いであることを前提に、立替の資金を確保しているか |
| 10 | 立替によって買取原資が圧迫されないか確認したか |
出張買取の車両を補助金で購入する計画を立ててしまうケースです。公募ガイドブックは車・オートバイ・自転車を汎用性が高く目的外使用になりうるものとして明示的に除外しています。車両が必要なら、融資かリースで手当てする前提に切り替えてください。
補助金で買取資金を賄えると考えてしまう誤りです。この制度は販路開拓と業務効率化の取組を支援するもので、仕入資金は対象外です。買取原資が不足しているなら、公庫の融資や信用保証協会付き融資を検討する領域になります。
採択されれば即入金されると考えて資金繰りを組むケースです。補助金は後払いで、事業実施・実績報告・確定検査を経てから入金されます。申請から入金までの間、全額を立て替える必要があります。
補助金が採択されたら入金されると考えて資金繰りを組むケースです。実際には補助事業を実施し、実績報告と確定検査を経てから入金されます。経費の全額をいったん立て替える必要があり、買取原資を取り崩すと、その間の買取が細ります。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 買取店でも対象になりますか | 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)にあたるため、常時使用する従業員が5人以下であれば対象になります。この人数には会社役員、個人事業主本人、一定条件を満たすパートタイム労働者を含みません。ほかに資本金5億円以上の法人に100%保有されていないこと、直近過去3年の課税所得の年平均額が15億円を超えていないことが要件です。 |
| いくらまで補助されますか | 補助率2/3、補助上限50万円が基本です。インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、両方を満たせば+200万円が上乗せされ、最大250万円になります。賃金引上げ特例のうち赤字事業者は補助率が3/4に上がります。金額と要件は公募回次ごとに変わるため、申請時点の公募要領で確認してください。 |
| 買取資金に使えますか | 使えません。この補助金は販路開拓と業務効率化の取組に要する経費を対象としており、仕入資金や運転資金は対象外です。買取原資が不足している場合は、日本政策金融公庫の融資や信用保証協会付き融資が検討対象になります。 |
| 出張買取の車は買えますか | 買えません。公募ガイドブックは、汎用性が高く目的外使用になりうるものとして車・オートバイ・自転車・文房具・パソコン等・家庭用電気機械器具を明示的に除外しています。査定用のパソコンも同様に対象外です。システム導入はデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)側で、ソフトウェア購入費やクラウド利用料として検討します。 |
| 申請すれば必ず採択されますか | されません。補助金は要件を満たした全員に交付されるものではなく、申請内容を審査して評価の高い順に採択者が決まります。経営計画の作成が前提になるため、支出の内容だけでなく、それが販路開拓にどうつながるかを説明できるかが分かれ目になります。 |
| サイト制作とチラシを同時にやる場合、どう申請しますか | 区分を分けて計上します。チラシは②広報費、サイト制作は③ウェブサイト関連費にあたるため、まとめて1件として出すと区分の判断で差し戻される可能性があります。なお区分に当てはめる前に、汎用性が高く目的外使用になりうるものに該当しないかを先に確認してください。ガイドブックは車・オートバイ・自転車・文房具・パソコン等・家庭用電気機械器具を除外対象として明示しています。 |
この解決策が打ち手になりうる課題を9件挙げます。









扱う商材によって、不要品の発生量も、値段が付くかどうかも、どこに売られるかも変わります。小規模事業者持続化補助金をジャンル別に見たページを用意しています。
店舗を構えるか、出張に出るか、宅配で受けるか。買取形式によって前提となる商圏も、かかる規制も変わります。


