2022/12/13

グルーヴ・ギア株式会社

グルーヴ・ギア株式会社

従業員数:105名

「自ら学び、新しい価値を創りだす人と組織へアップデートする」というミッションのもと、グルーヴ・ギア株式会社のみならず同社のグループ企業などで培った価値創造型のプロセスやノウハウを活用し、DX推進における課題解決に本気で挑む組織や個人と、共にポジティブなアップデートを仕掛けている。

■事業内容
・DXを推進する開発体制の内製化支援事業
・DX推進を担う若手PM/Director人材の育成事業
・キャリアチェンジに挑む若手IT人材の育成事業『GEEK JOB(ギークジョブ)


抱えていた課題

マーケティング体制の見直し

実施した施策

事業全体の戦略設計

ファネルの再設計と各ファネルの改善

広告施策の再開とLPOの実施

施策の効果

早期解約者数の大幅減

広告のCPAを大幅に改善

グルーヴ・ギア株式会社はプログラミングとエンジニアリングの学習・転職支援を行う『GEEK JOB』において、事業戦略の策定・ファネルの改善・広告施策の実行などをMarcheと共に実施しました。

2022年6月の支援開始から5か月経った今、『GEEK JOB』を運営する GEEK JOB キャンプdiv.の事業責任者である大貫さん、現場責任者である板倉さんに、導入時の課題感・Marche導入の決め手・支援を通じての所感をお話しいただきました。

 


 

【プロフィール】

大貫 貴士(おおぬき たかし)

GEEK JOB キャンプdiv. 事業責任者

グルーヴ・ギア株式会社に新卒1期生として入社し、プロダクト開発における組織課題の解決を包括的に支援する『GEEK JOB セカンド』でITコンサルティングセールスとして従事。プログラミングの学習支援・転職支援である『GEEK JOB キャンプ』立ち上げ時から初期メンバーとして参画し、のちに代表と二人三脚でインフラエンジニア(※)コースの立ち上げを行う。

※ITシステムの基盤を構築するエンジニアのこと。

 

板倉 克(いたくら すぐる)

GEEK JOB キャンプdiv.  現場責任者

新卒で入社した製薬会社にて、MRとして医療用薬品の提案営業を経験する。2018年にグルーヴ・ギア株式会社に入社。『GEEK JOB キャンプ』での転職サポート、親会社の株式会社Sun Asteriskへの出向などを経たのちに『GEEK JOB キャンプ』の現場責任者に就任。


(画像左より事業責任者の大貫さん・現場責任者の板倉さん)

導入の決め手は表面の数字だけではなく、事業全体も支援してもらえるイメージが持てたこと

ーー本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。早速ですが、『GEEK JOB キャンプ』の事業内容と魅力を教えてください。

大貫:『GEEK JOB キャンプ』は未経験の方がプログラマーとして活躍するために、プログラミングの学習と転職支援を行うサービスとして始まりました。その後、プログラマーだけではなくインフラエンジニアのニーズにも応えようと思い、現在はプログラマーコースとインフラエンジニアコースをご用意しています。

『GEEK JOB キャンプ』の魅力は、何といっても社会的意義の大きさです。2030年、日本ではIT人材が最大79万人不足する、と言われています。『GEEK JOB キャンプ』が未経験でもエンジニアになれたという実績を作ることで未経験者の不安を払拭し、企業のエンジニア採用を円滑にするという価値提供を行いたいと考えています。

 

板倉:『GEEK JOB キャンプ』では、受講生に困難の中でも学び続ける姿勢を身につけていただくことを第一に考えています。この点も『GEEK JOB キャンプ』の魅力ですね。

もちろん、カリキュラムを通じて基礎知識も学ぶことができますが、トレンドが変わりやすいプログラミング・エンジニアリングでは、仕事に向き合うスタンスの方が中長期的に見て重要視されます。キャッチアップ力や諦めない姿勢を身につけた受講生は転職先でも活躍しており、『GEEK JOB キャンプ』はこの姿勢を身につけられる環境であることを企業からは評価していただいています。

 

ーーご説明ありがとうございます。そのような社会的意義の高い事業において、Marcheを導入するに至った課題はどのようなものだったのでしょうか。

大貫:社内異動などでキャンプ事業の環境変化があったので、そのタイミングでマーケティング方針を見つめ直そうとしていました。しかし、手探り状態で進めていたため、マーケティングの知見がある方を探していました。

そのタイミングで平島さん(※)と出会い、お話をする中で「ただ目先の数字があがれば良いという考えで支援してもらうのではなく、数字の先に何が得られるかを考えながら一緒に事業を進めていくことができそうだ」というイメージを持つことができました。

漠然とした課題感を持っていたマーケティングに関しても、単に集客をするだけではなく、事業としてどう成長させれば良いかの過程も見せつつ協働してくださるとのことだったので、Marcheさんに依頼することを決めました。

表面の数字だけではなく、事業全体まで見ていただけるイメージが湧いたことが導入の決め手として大きかったです。

 

※Marche取締役。ビズリーチ株式会社(現:ビジョナル株式会社)、レイスグループにて法人営業や新規事業立ち上げに従事。新卒でGoldman Sachs証券株式会社に入社し、金利デリバティブのリスク分析やファンド会計業務などに取り組む。その後、Marche株式会社を代表水島と創業。

 

当たり前だと捉えていた部分に改善の余地を発見。納得感を持って斬り込むことができた

ーーMarcheが参加して現状分析を行い、初めにファネル(※)の改善を行いました。この施策に対しては、どう思われましたか?

板倉:「早期段階での退学者をどう減らすことができるか」を考えることができるようになった点が、非常に革新的でした。私は4年ほどこの事業に携わっていますが、一定数の退学者が出てしまう状況は仕方がないことだと思っていました。しかし、各段階での退学者の数を詳しく分析し、「入学後どのくらいの期間で退学しているか」「その時の受講生の心理状況はどうなのか」をMarcheさんと考えていくことで、改善することができる部分であると気が付くことができました。

 

大貫:そうですね。良くも悪くもファネルの設計が固まっていたので、新しい観点が加わることによって見える景色が変わりました。事業責任者の視点では、退学者数は改善すべき点であると分かってはいたものの、優先順位付けが明確にできていなかったために手がつけられなかった部分でした。今まではどのように受講生を増やすかを考えることに注力していたので、的確なアドバイスをいただいて優先順位付けを正しくできたことで貢献していただいたと思っています。

 

※ファネル:消費者の認知から購入までの一連のプロセスを分割したもの。今回の施策では、サービスの認知からスクールの入学、転職までの一連の流れを分割方法を見直し、どの部分を改善するかを考えた。

 

ーーその後、退学者を減らす具体的な策としてフォローアップ体制の構築を行いました。その際、懸念はありませんでしたか?

板倉:フォローアップ体制を構築する上で、受講生とコミュニケーションを取る時間を十分に確保できるか、という懸念はありました。しかし、メンバー全員で重要性を認識し、納得感を持って進めることができたので、大きな懸念にはなりませんでした。

実際に、フォローを始めてから2週間ほどで退学者が減っている体感がありました。数値で見ても、約80%も退学者を減らすことができています。退学者がゼロの週もあり、実施して良かったと思っています。

 

効果が出ないキーワードから撤退する決断を俊敏に行えたことが、不安の軽減に繋がった

ーー退学率の改善を実施した後に、従来から力を入れていた集客部分にも着手しました。支援開始から4か月目にリスティング広告の運用を実施し始めましたが、運用方法についてはいかがでしたか?

大貫:攻めるキーワードでしっかりと攻め切ることはもちろんですが、上手くいかなかったキーワードからは撤退する、という判断を素早くにやっていただけていることが、効果の最大化に繋がっているのだと思います。CPAを約60%削減することができ、今回の結果と運用方法を通して、広告への不安が少なくなりました。

 

ーーそうだったのですね。広告運用に対して、今までは不安があったということでしょうか?

大貫:はい。実は、私の中で広告の実施は大きなチャレンジでした。

昨年始めた広告施策の結果が芳しくなかったため、慎重になっていたのです。2019年のリスティング広告での成功を受けて特定のキーワードに投資したのですが、市況の変化がありCPAが高騰していました。

しかし、Marcheさんから「退学者を無事に減らすことができた今、次のステップとして入学者を増やす施策にも力を入れるために、広告にも踏み切っていく必要性がある」と提案を受け、再度広告にチャレンジすることを決めました。弊社の要望も反映してスモールロットから実施していただけたことも、安心感を持って進めることができた要因です。

 

Todoと期限を明確にすることで、PDCAを素早く回せた

ーー支援全体で見ると、どの施策も早期から成果を出すことができました。グルーヴ・ギアさんがスピード感を持って改善を実行していただいたことが一因にあると考えています。

板倉:ありがとうございます。Marcheさんに戦略のアップデートをクオリティー高く迅速に行っていただいたことで、弊社の改善がより素早くできました。

この部分に課題が生まれそうだ、ということを、毎回のミーティングで教えていただきました。都度知りたい情報を持ってきていただき、納得感を持って弊社も改善に取り組むことができたと思っています。

 

大貫:ミーティングはただ話して終わり、ということになってしまいがちですが、「次回までにお互いが何をどこまでやるか」を明確にして毎回のミーティングを終えられたことが、お互いスピード感を持って進められた要因ですね。進捗に遅れが出た場合も、原因を分析して次のアクションに繋げられたことが一番のポイントだと思います。

 

ーーMarcheと協働して、一番良かった点は何でしょうか?

板倉:どのような視座で事業を見るべきかを整理できた点が一番助かりました。個人的な話になってしまいますが、私は来期、キャンプ事業全体を支える役割を担います。Marcheさんとのミーティングを通じて、自分の課題であった視野を広げることと考えを深めることができました。

 

大貫:平島さんと最初に話した時に感じた、「目先の数字だけでなく、本来の目的である事業成長を長期目線で見てもらえる」ということが一番良かったです。事業全体が何を目指していて、そのためには何が必要か、と長期目線で伴走していただけた点がフィットしていたのだと思います。

 

ーー大貫さん、板倉さん、ありがとうございました。

 

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