株式会社Seibii

株式会社Seibii

従業員数:50名以上

2019年1月設立。車の出張修理・整備を行うSeibii(セイビー)の企画・開発・運営を行う。


抱えていた課題

SEO対策におけるタスクが消化しきれていない

膨大なキーワードを構造化するためのリソース確保が困難

実施した施策

各種戦略や施策の提案および実行

新規プロジェクトのディレクション

施策の効果

Seibiiマガジンのアクセス数が1年間で倍増

Seibiiマガジンからの成約数が増加

対象ディレクトリのセッション数が約10倍にまで増加

株式会社Seibii(セイビー)はMarche株式会社と協働し、マーケティング業務の改善に取り組みました。今回、同社マーケティングチームの赤尾さんと中畑さんに依頼時の課題感・支援の所感・今後の展望についてお話しいただきました。


プロフィール】

赤尾 紀明

2017年に双日株式会社に入社。自動車本部にて、貿易業務や事業会社支援、新規事業開発に従事。その後、NPOや複数のスタートアップ支援を経験。2021年にSeibiiへ入社、現在は同社コンシューマー事業部の部長を務める。

 

中畑 直哉

2018年に中部自動車販売株式会社に入社。自動車整備士として整備業務やフロント業務に従事。その後メーカー代理店営業への転職や個人WEBサイト運営を経験。2022年にSeibiiへ入社、現在は同社コンシューマー事業部のマーケティング業務を担当。

きっかけは投資家の紹介。課題を的確に捉えていたから、安心して依頼できた

ーーMarcheに依頼した背景を教えてください。

赤尾:Seibiiでは、元々WEB広告経由で顧客を獲得することが多く、検索エンジンを使ったマーケティング(以下、SEM)の可能性を感じていました。私たちは立ち上げ当初から『Seibiiマガジン』というオウンドメディアを運営しており、一定の流入を獲得できていたことから、SEMの戦略次第で数字を伸ばしていける実感がありました。一方で、SEOにおける「まずやらないといけない部分」「やったら伸びるかもしれない部分」を実行できていない自覚もありました。だからこそ、Seibiiとして取るべきSEO対策、および戦略を検討・実行したいと思いました。

 

中畑:私たちの業界はまだまだネットに疎い部分もありますが、SEOの関連キーワードは豊富にあります。これらのキーワードを社内リソースだけで構造化しようとしたら、相当の時間と能力が必要でした。これらの業務に対応してくれる方を探すなかでMarcheと出会い、依頼することにしました。

 

ーー投資家さん経由でご紹介いただきましたよね。

赤尾:はい。出資先の投資家に相談したところ、過去に数万件のキーワードと多種多様な業界を扱ってきたSEOのプロフェッショナルとしてMarche代表の水島さんをご紹介いただきました。我々の施策を理解し、かつ高い実務レベルを発揮してくれる方を探してたので、まさに求めていた方にお会いできたと思いました。

 

ーー水島と話すなかで、何が依頼の決め手になりましたか?

赤尾:我々の課題を的確に捉え、同じ目線でお話ししてくれたことです。これまでにもさまざまなSEOコンサルと話しましたが、データ解析した結果やGoogleの評価を示すだけで、納得感を持って任せられる人が見つけづらい状況でした。水島さんはマーケターとして泥臭く、かつ手作業で実務をこなしてきた経験があるからこそ、「どれぐらいの実行力があるのか?」など具体的に説明できる方だったので、依頼時の安心感につながったのだと思います。実際に水島さんと話した当時の担当者からも「水島さんとはSEOを始め、リスティングやディスプレイなどの各種広告の運用、UIデザインの改善点などさまざまな議論ができた」と聞いています。

 

ーーSeibiiのご担当者は依頼当時とは変わりましたが、引き継ぎ当初、Marcheに対しどのような印象を持っていましたか?

赤尾:最初はマガジンを手伝ってくれている人というのが正直な印象でした(笑)。初期から振り返るとMarcheに支援してもらったことで、Seibiiマガジンはしっかり伸びてきたと思いますし、より戦略的にどの方向へコンテンツを成長させるかの議論も行えるようになりました。私としては、水島さん相手に壁打ちするなかで、タスクが明確になった実感があります。

 

SEOに注力し続けようと決断できたのは「流入が見える化」したから

ーー引き継ぎ時の状況を教えてください。

赤尾:SeibiiマガジンへのアクセスそのものはMarcheが入ってくれた1年間で倍近くにまで伸びましたが、一方でコンバージョン(以下、CV)の計測が上手に出来ておらず、SEOに注力し続けるべきか正直悩んでいました。

 

ーー結果的にSEOへの注力を継続されましたが、その理由を教えてください。
赤尾:数字が取れているキーワードの一覧をMarcheに出してもらうなかで、それぞれのワードからどのようにサービスサイトに流入しているかが見える化できたからです。「広告でこれだけの成果が出せているのなら、これだけのポテンシャルがあるはず」「このキーワードなら、こういうインサイトを秘めている可能性がある」のように、水島さんのSEOの感覚を共有してもらいながら取り組めたことでより理解が深まりましたし、Marcheを信じて進もうとも思えました。

 

中畑:アクセス数自体は増えていたので、一旦Google AdSenseを貼り、一部の記事を収益化させつつ数字を伸ばそうと判断したことも継続を決めた理由の1つです。数字が見えないとアクセルは踏みにくいですが、CVが眠っているだろうと思う記事に広告を貼ることで収益化とメディアへの再投資を実現できました。

 

ーーその後の施策はどのように進めましたか?

赤尾:とにかくコンテンツ強化に注力しました。既に掲載されている記事のなかから、再編集が必要なコンテンツを洗い出し、変更を加えました。また取得キーワードも改めて確認し、強化しました。加えて計測基盤を整えつつ、コンテンツSEOのフローも整備しました。その上で「夏に取りたいキーワード」「冬に取りたいキーワード」のように、季節に合わせて記事を再編集するフローも作りました。

 


約10倍にまで増加した、対象ディレクトリの訪問数

ーー直近半年間の取り組みについて教えてください。

赤尾:Seibiiマガジンに一定の成果が表れ、かつ対応も落ち着いてきたので、この半年間はポータルサイトの改修に取り組みました。中立的な立場から顧客の悩みを解決することを目指してきた結果、SNS上で「良い記事を書くメディア」と言われるまでに成長したからです。

 

次のステップとして、Seibiiマガジンの流入をどのようにしてサービスそのものに組み込むかを考え始めました。Marcheとの取り組みでSeibiiマガジンそのものが強化されたことで、サービスページへの流入が増えたからです。よりSEOで攻める方法を考えた結果、ポータルサイトを改修することにしました。

 

ーーポータルサイト改修プロジェクトはどのように進めましたか?

赤尾:改修に向けた必要事項をMarcheに整理してもらい、進行方針を立ててもらうところから始めました。自分たちの手で早く進めたい気持ちがある一方で、これだけの規模のプロジェクトを進めるだけのリソースと馬力を生み出すのが現状難しかったからです。

 

水島さんには「改善したらどれだけ成果が期待できますか?」と相談しましたが、少ない情報から予測を立て、納得感のある説明を私たちにしてくれました。その上で成果を出すために本当にやるべきことを全体に示し、実行までしてくれたことには非常に感謝しています。

 

中畑:エンジニアやコンテンツのディレクションにも入ってもらえたのはありがたかったです。Marcheメンバーは議論すべきポイントを抑え、かつ行動スタンスも明確だったので、エンジニアも含め、参加したメンバーが納得感を持ってプロジェクトに臨むことができました。

 

ーー現在までに出ている成果について教えてください。

赤尾:ポータルサイト内の対象ディレクトリのセッション(訪問)数が、改修前に比べ、約10倍になりました。Seibiiマガジンからの成約数もSEOの効果により順調に増加しています。

 

「成果が出ない部分はあえて攻めない」最小限のコストで検索上位に表示され続けるサイトでありたい

ーー今後のSEOに対する取り組みについて教えてください。

赤尾:ポータルサイトの改善を通しレポーティングが整ったことで、成長の余地がある部分とそうでない部分が分かってきました。今後も攻めるべき部分は攻めますが、成果が出ない部分はあえて攻めないことで、コストを最小限に抑えつつ、生産性を最大限にできるように図っていきます。

 

ーー近年ChatGPTなどの新たな技術が誕生していますが、赤尾さんはどう捉えていますか?

赤尾:ChatGPTの誕生によりSEOの必要性に疑問を投げかける声が聞かれますが、引き続きSEOは

重要な施策に変わりないと私は思います。自動車業界に関わり6年近くになりますが、当時から電気自動車や自動運転は近いうちに普及すると言われていました。将来的には一般に広く普及する技術だとは思いますし、街中を見ると走っている数は少ないのが現実です。ChatGPTも電気自動車や自動運転と同じように、現実的に広く利活用されるにはまだ時間がかかるのではないでしょうか。だからこそ、新技術とはうまく付き合いつつも、今、目の前にいる顧客が抱える課題にSEOを通し徹底的に向き合い続けた会社が生き残ると、私は考えています。

 

ーー顧客の目に触れ続けることは確かに大事ですね。

赤尾:広告を信用していない人も多いので、広告にも掲載され、かつ検索順位が上位であるというのは私たちも大事だと思います。Seibiiにはマガジン以外にも、LPやコーポレートページ、メカニックページ、FAQなど、さまざまなコンテンツがあります。これらは、顧客との接点をつくるWeb上のショールームです。サイトだけがいかに綺麗だとしても、顧客の目に触れていなくては意味がありません。常にさまざまな人の目に触れるよう、今の検索順位を守れるような体制をきちんと作っていきたいです。

ーーお2人ともありがとうございました。

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