株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)

株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)

従業員数:50名

株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)は、病院の経営改善とともに、患者に提供する「医療の質の向上」を目指す経営コンサルティング企業。病院の経営や診療行為など医療現場から得られるデータ分析を軸としたコンサルティングと、コンサルティングのノウハウから開発された経営分析システム『病院ダッシュボードχ(カイ)』を主力サービスとしている。


抱えていた課題

SEO対策などWebマーケティングの強化

実施した施策

マーケターとしてチームに参加

各種戦略や施策を提案

施策の効果

複数キーワードのSEO検索1位を獲得

4,000万円の案件獲得に貢献

支援を通じ社内のWeb戦略認知を高めた

 

株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)は、病院の経営改善とともに、患者に提供する「医療の質の向上」を目指す経営コンサルティング企業。病院の経営や診療行為など医療現場から得られるデータ分析を軸としたコンサルティングと、コンサルティングのノウハウから開発された経営分析システム「病院ダッシュボードχ(カイ)」が主力サービスです。

 

現在、同社にはSEO対策などWebマーケティング強化を目的に、Marche(マルシェ)のコンサルティングをご利用いただいています。今回は、広報の島田さんと菊川さん、コンサルタントの太田さんに導入背景やSEOが与えた営業効果について伺いました。(聞き手:Marche 水島)

 


 

プロフィール

島田 昇(しまだ のぼる):写真右端

ダイレクトマーケティング、IT・インターネット、医療・介護の業界での記者・編集者を経て2014年から同社入社。

 

菊川 (きくかわ):写真左端から2番目

住設機器メーカーにてCS、提案営業、イベント企画などを経て同社入社。広報部にて主にセミナー企画、メールマーケティング等を担当。



太田 衛(おおた まもる):写真左端

大阪大学医学部発バイオベンチャー企業、クリニック事務長兼放射線・臨床検査部長を経て、GHCに入社。同社コンサルティング部門アソシエイトマネジャー。診療放射線技師。

 

「正解を持ってる人が来た」プロマーケターの助言から見えたWeb戦略の成功イメージ

ーーマルシェを知ったきっかけを教えて下さい。

島田:きっかけは、当社の社員経由で出会ったフリーランスエンジニアからの紹介です。マルシェでもパートナーとして働かれている方で、当社が現状抱えるWebマーケティングの課題を話したところ、CEOの水島さんと引き合わせてくれました。

 

ーー お取り組みの決め手は何だったのでしょう?

島田:キーワード決定のレクチャーや、当社が狙いたいキーワードに対する戦略も含め、当初から柔軟にご対応いただけたことです。

 

当社がターゲットとするのは、主に重症患者を診る「急性期病院」の経営者です。急性期病院の多くは、全国に1757病院(2020年4月時点)しかないDPC対象病院(※)なので、限られた数の中でどのように狙いを定めるか悩んでいました。

 

その中で、狙いたい言葉に対する具体的なご助言を頂けたのはありがたかったです。例えば、患者を増やすための「集患」というキーワードを狙う場合、「それだけだとクリニックなど個人病院の経営者が多く検索するキーワードなので、目指すべきターゲット『急性期病院の経営者』を意識したキーワードを設定しましょう」といった具合です。

 

菊川:日々、本を多く読まれているのも印象的でした。水島さんは速読ができると聞いていましたが、打ち合わせ時にお渡しした本の感想が1時間で届いた時は驚きました。

 

※DPC対象病院:包括支払い方式で入院医療費を請求する「DPC(診療群分類別包括払い)制度」の対象病院。DPC制度は、従来型の出来高制度と比較して、1日当たりの報酬が決まっているため、過剰な診療の抑制や必要なコスト削減を促すことが期待できます。主に病床数が多く、重症患者を診療する急性期病院の多くが導入しています。

 

ーー外部のマーケティングコンサルと仕事を進めることに不安はありませんでしたか?

島田:不安というよりも、葛藤の方が大きかったです。当時、私たちのチームはSEOを意識したコンテンツ制作ができておらず、社内でも「うちはSEOに弱い」という印象が定着してました。状況を打破するためにチーム内でSEOの勉強を進めていたので、自分たちだけでも頑張れるかなと思っていました。

 

太田:しかし、どれだけ試行錯誤をしても、その施策が正解かの判断がつきませんでした。実際に社内でSEOやマーケティングオートメーションツール(※1)、ナーチャリング(※2)など、Webマーケティングに関する説明をメンバーへ実施する際、マルシェさんの話が裏付けとなり、例え話も交えながら紹介できました。私としては、「正解持ってる人が来たな」と思い、一緒に仕事をすることに不安はなかったです。

 

島田:社内でSEOの浸透を進める際も、味方として後押ししてくれました。私以外のチームメンバーからも「マルシェさんにお願いしたい」と声が上がり、皆で代表を説得し、契約に至りました。

 

※1 マーケティングオートメーションツール:マーケティング用語の一つで、MAツールとも呼ばれ、マーケティング活動を自動化し、見込み客を育成する目的で使用されるツールのこと。

※2 ナーチャリング:マーケティング用語の一つで、顧客の育成や引き上げを意味する。

 

狙ったキーワードで次々1位を取得。1本の問い合わせが2,000万円規模の受注へつながった

ーー始めにどのようなことに取り組まれたかを教えてください。

島田:最初に取り組んだのは、サイト内のh1やh2という基本的なタグ構造を変更したり、検索結果の見せ方を変えたりすることです。長年、当社の略語である「GHC」においては競合サイトが首位を獲得しており、私たちのサイトは常に2〜3位でした。しかし、サイト変更から1〜2週間もせずに1位を獲得し、驚きのあまり社内が湧きました。

 

ーーそれ以外のキーワード獲得の成果はいかがでしょう。

島田:「入退院支援」など複数のキーワードでも1位を獲得しました。上位獲得の成果もあり、ある自治体からは「何を調べてもGHCしか出てこなくなったので問い合わせました」と連絡があったぐらいです。

 

ーーSEO対策を進める中で、成果を実感したのはどのタイミングですか?

島田:SEOからの流入割合が、これまでの倍になった時です。サービスページの細かな構造変更やコンテンツの追加など、20ページ近い内容を変更したのは骨が折れましたが「コンバージョンにつながるのはサービスページなので、企業の1年後の成長を考え、振り切っていきましょう」というアドバイスを受け、やりきれました。現時点だと6〜7ページがSEO検索で1位を獲得しています。

 

ーー病院経営といった、ニッチな領域を扱う貴社だからこそですね。

島田:そうですね。コンサルタントがサービスページ内で執筆しているコラムのキーワード選定や文章構造の決定なども一緒に考えてもらいました。特に思い出に残っているのは先ほど述べた「入退院支援」というキーワードです。社内でSEOの成果を評価する期間内に、本記事がSEO検索で1位を取りました。現在では、トップページに次ぐ2〜3番目のPVを集める記事です。

 

ーー実際にSEO対策がどれだけの売上につながったのでしょうか。差し支えなければ金額等をお聞かせください。

島田:先ほどご紹介した自治体では、問い合わせをきっかけに約2,000万円規模の案件につながりました。そのほかにも全国の複数の病院からSEO経由でお問い合わせいただき、現在までに総計で約4,000万円分の案件となっています。この状況自体、2年前までWebマーケティングが強くなかった当社としてはあり得ないことです。

 

菊川:セミナー参加や資料ダウンロードよりも問い合わせからの連絡の方が受注率が高いため、コンサルタントに角度の高いアポイントを提供できるようになりました。

 

病院の集客にこそ、Webマーケティングが欠かせない

ーーサービスページ以外で、SEOからの流入を実感した場面は他にもありますか?

太田:高価格帯でのセミナー集客です。2019年11月から2020年2月にかけて実施した診療報酬改定セミナー(※)は、施設関係者の参加費が約2万円でした。普段のセミナーと比べ数倍高い金額に設定していたので、「本当に受講者は集まるのか?」と社内から心配の声が上がったぐらいです。

 

しかし、蓋を開けると「診療改定セミナー 東京」「診療改定セミナー 大阪」「診療改定セミナー」でSEO検索1位を獲得し、1日2件のペースで申し込みがありました。結果として、東京と大阪併せ、250名以上の方にご参加いただけました。

 

菊川:本セミナーの参加者数は、通常のセミナーの約1/4に相当しますが、高価格セミナーということもあり高い収益を得られました。マーケティングコストを抑えつつ、多数のリード(見込み客)を獲得したセミナーでもあります。

 

太田:コロナ禍ということもあり、2022年度の診療報酬改定セミナーはオンデマンドで実施しています。申し込み時期を例年よりも早め、かつ徐々にコンテンツを更新することで、随時最新情報をご覧いただけるようにしました。Webマーケティングや集客という観点では、前回よりもマッチしていると思います。

 

※診療報酬改定セミナー:病院の収益を決める診療報酬の変更点を学ぶセミナー。診療報酬は、病院の診療行為ごとに定められています。診療報酬は2年に一度改定されるので、経営者は変更点を理解し、経営に反映することが求められます。そのノウハウを説明するのが本セミナーです。
(参考:https://www.ghc-j.com/event/event_cat/kaitei_seminar/

 

ーーSEO以外に、変化を感じた点はありますか?

菊川:私が感じたのは、資料ダウンロード件数の増加です。これまでは1週間に1〜2回問い合わせがあるかどうかでしたが、コンサル後に初めて資料を公開した初日に約50件以上ものダウンロードがありました。自身のメールボックスが問い合わせの連絡でいっぱいになり、嬉しさと驚きでプチパニックになったぐらいです。マルシェさんとお取り組みをした2年間で約1,000件近くの問い合わせが来ました。

 

ーー月換算だと、40件近いお問い合わせが来るようになったのですね。

菊川:はい。その中で、これまで営業が踏み込めなかった大規模病院と接点が得られました。過去、同施設には何度もトライしていましたが、お客様と接点を持つノウハウがなく、営業も中々踏み込めなかったのです。問い合わせをきっかけにセミナー参加、施設訪問とステップを重ね、先日契約に至りました。

 

島田:問い合わせなどのテックタッチから顧客と直接やりとりをするハイタッチ営業まで、契約に向けてどのようにお客様に階段を上がってもらうかをレクチャーしてもらったのも大きかったです。会社全体の営業スタイルも確立されたと思います。

 

ーー最後にこの記事をご覧いただいた方へメッセージをお願いします。

菊川:コロナ禍でも営業やコンサルの動きを止めずに済んだのは、SEO改善をきっかけに、インサイドセールスのスキームが構築されていたからです。もしかしたら今頃、「病院に訪問できないどうしよう」となっていたかもしれません。採用関連の問い合わせも増えており、こちらもSEOを通し当社が認知されるようになった成果だと思います。

 

島田:この2年で病院の集客には、マーケティングが欠かせないことを実感しました。受注を生み出す方法がいくつも得られた今、今後はマーケティングの次の段階として強化しているインサイドセールスの効果でさらに受注を増やし、医療×マーケティング会社を目指したいです。

 

太田:当社にマルシェさんの考え方ややり方がマッチした結果だと思います。教科書通りのコンサルを相手に押し付けるのではなく「Aが難しいなら、Bで攻めてみませんか?」と調整をしてくれました。そのおかげで私たちも柔軟に進められたのだと思います。

 

ーー皆さん、今回はありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします!

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